2006 Fiscal Year Annual Research Report
薬物代謝酵素ヒトCYP2E1選択的な蛍光基質の構築
Project/Area Number |
18590148
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
佐伯 憲一 名古屋市立大学, 大学院薬学研究科, 講師 (60254306)
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Keywords | 蛍光プローブ / シトクロームP450 / 特異的基質 / ハロゲン置換 / 選択性 / 含窒素芳香族 |
Research Abstract |
我々はヒトCYP2E1によって触媒されるキノリン3位水酸化反応が、励起波長(Ex)330nm、蛍光波長(Em)465nmにて高感度に検出可能なことを明らかにしている。本研究では、キノリン骨格を有する各種誘導体での蛍光プローブとしての強度及びCYP分子種選択性に関する構造活性相関を検討し、より良いCYP2E1活性スクリーニング系の構築を行う目的で平成18年度において以下の結果を得た。 1.多環キノリン骨格の蛍光プローブとしての有用性 キノリン骨格を有する二〜四環性の含窒素芳香族類について、発現系CYP2E1を用いた反応による蛍光性代謝物の検出を行った。キノリン、ベンゾキノリン二種、フェナンスロリン、ジアザクライセン二種の誘導体計17化合物についてEx355-485nm、Em460-590nmの様々な組合せにおいて蛍光代謝物を測定した結果、Ex355nm、Em460nmにおいて4-メチルキノリンが最も高い強度(S_N比>10)で蛍光代謝物が検出された。また、1,7-フェナンスロリンの一部誘導体において、弱いながらも蛍光代謝物が検出されたが、Ex及びEmの長波長シフトは見られなかった。 2.キノリン母核でのハロゲン導入効果 キノリンのモノハロゲン置換体について蛍光強度に与える影響を調べた結果、4-,5-,及び7-クロル体において蛍光強度の増加が見られた。そこで、クロル基について1-3置換による蛍光強度及びCYP分子種選択性への影響を検討した結果、4-,5-,及び7-クロル置換体に加えて5,7-ジクロル置換体において蛍光強度及びCYP2E1選択性について良好な結果が得られた。一方、5,8-及び6,8-ジクロル置換体ではCYP2E1ではなくCYP3A4によって蛍光代謝物の生成が認められ、クロル基の置換位置とCYP分子種認識性との関連において興味ある知見が得られた。
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