2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18590167
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
竹橋 正則 京都大学, 医学研究科, 助手 (10378862)
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Keywords | 精子幹細胞 / 細胞融合 / 精子形成 / 発生・分化 / 遺伝学 |
Research Abstract |
精子幹細胞の分化能を解析するため、GreenマウスおよびROSA26マウスから樹立または調整した、GS(germline stem cells:精子幹細胞の長期培養系)細胞株、mGS(multipotent GS:新生仔精巣由来でES細胞様の性質をもつ)細胞株、胸腺細胞、神経幹細胞、繊維芽細胞を用い、様々な組み合わせで細胞融合を行いハイブリッド細胞のクローン化を試みた。ROSA26マウスはLacZ遺伝子と共にneomycin耐性遺伝子も発現することから、細胞融合を起こしたハイブリッド細胞をG418処理により選択的に増殖させてやることができる。トリプシンまたは機械的にバラバラにした各種細胞を混合し、電気融合法もしくはpolyethylene glycol法により細胞融合させた後、G418存在下で培養し薬剤選択を行った。この結果、GS細胞同士のハイブリッド形成を染色体解析によって確認することができた。このハイブリッド細胞の分化能を調べるためにクローン化および大量調整を試みている。さらに、我々がGS細胞由来と考えているmGS細胞についても同時に着目し細胞融合を行った結果、胸腺細胞とのハイブリッドのクローン化に成功した。このmGS/胸腺ハイブリッド細胞は、mGS様(ES様)の形態を示し、RT-PCRおよびFACS解析によってもmGS様(ES様)の表現系を示した。この結果は、ES細胞と胸腺細胞との融合実験によりES細胞がもつ体細胞核の初期化能を示した過去の報告と一致した。これらのことから、mGS細胞がES細胞同様の体細胞核の初期化能をもつことが示唆された。
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