2006 Fiscal Year Annual Research Report
小脳における神経ステロイド合成および作用機構の細胞化学的・分子生物学的解析
Project/Area Number |
18590185
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
石村 和敬 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究科, 教授 (90112185)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋田 一徳 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究科, 助教授 (40253405)
山本 登志子 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究科, 助手 (60301313)
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Keywords | 小脳 / 神経ステロイド / 酵素 / 受容体 / 細胞化学 / 培養 / 局在 / 発現 |
Research Abstract |
本研究の目的はマウス小脳おける神経ステロイド合成とその作用機序、ステロイド合成酵素の発現動態を解明し、神経組織が産生するステロイドの生理的意義を明らかにする事である。 初年度はマウス小脳におけるステロイド合成酵素及び受容体の局在を検索し、小脳のどこでステロイドが合成されているのかを形態学的に解析を行った。また平成19年度の予備的実験・解析の準備を行った。その結果、下記のような知見を得た。 (1)小脳におけるステロイド合成酵素及び受容体の局在: ステロイド合成酵素のうち、P450scc、3β-HSD, P450c17,17β-HSD,5α-reductaseについて、遺伝子(PCR法)及び蛋白(ウエスタンブロット)レベルの発現を確認した。また免疫組織化学法により、これらの酵素は少なくともプルキンエ細胞に局在する事がわかった。なお5α-reductaseについては、バーグマングリアにより強い免疫反応性を伴う局在を示す事が明らかとなった。ついて解析を行った。現在、各種ステロイド持続投与による発現と局在の変動について解析を継続している。 (2)平成19年度の予備的実験: 小脳の神経ステロイドの発現メカニズムの解明のため、細胞及び組織培養実験を開始した。平成18年度では、実験系のセットアップを行い、特に細胞培養系ではマウス小脳のプルキンエ細胞とグリア細胞、組織培養系ではラット小脳・海馬・嗅球の培養に成功した。現在、マウス脳の組織培養に取り組んでおり、細胞培養と共に、血流の存在しない環境下でのステロイドの発現動態を解析している。また将来的には、これら培養系において各種ステロイドを投与した影響を解析する計画である。
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Research Products
(6 results)