2006 Fiscal Year Annual Research Report
クローディンの細胞外ループの変異によるE面付着型タイト結合の形成機序と機能の解析
Project/Area Number |
18590187
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
稲井 哲一朗 九州大学, 大学院医学研究院, 助教授 (00264044)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣瀬 英司 九州大学, 医学研究院, 助手 (40380620)
柴田 洋三郎 九州大学, 医学研究院, 理事(教授) (90037482)
|
Keywords | タイト結合 / claudin / フリーズフラクチャー / MDCK細胞 |
Research Abstract |
上皮細胞のタイト結合(TJ)をフリーズフラクチャー法で観察すると、膜内粒子から成るTJストランドがP面に、対応する溝がE面に見られるが、その溝には膜内粒子はほとんど見られない(P型ストランド)。一方、末梢の細静脈の内皮細胞のTJでは、膜内粒子がP面ではなくE面の溝に鎖状に並んでいる(E型ストランド)。TJを構成する膜蛋白質であるclaudinは、N末端とC末端を細胞質に向け、細胞膜を4回貫通する蛋白で、マウスでは現在までに24種類のisoformが同定されている。TJの形態と機能は、発現しているclaudin分子の組み合わせと比率で決定されると考えられている。claudin-1のC末端にmycタグを付与してMDCK II細胞で発現すると、細胞側面膜に異所性のTJストランドを形成する。本来P型ストランドを形成するclaudin-1の細胞外第2ループ(ECL2)に変異を加えたmECL2のC末端にmycタグを付与したmECL2-mycをMDCK II細胞で発現すると、細胞側面膜にE型ストランドを形成した。また、claudin-10-mycはE型ストランドを細胞側面膜に形成した。一方、N末端にタグを付与したEGFP・claudin-1は、異所性のTJストランドは形成しないで、本来のTJに局在した。本研究では、EGFIP-mECL2およびclaudin-10を、P型ストランドを形成するMDCK I細胞にて発現し、TJの形態と機能がどのように変化するかを調べることを目的とする。平成18年度は予定通り、EGFP-mECL2およびclaudin-10の発現ベクターを構築し、これらを安定に発現する細胞株を取得することができた。今後、これらの細胞を用いてタイト結合の形態と機能の解析をフリーズフラクチャー法や電気抵抗値などを指標として調べる予定である。
|
-
-
[Journal Article] Rapid vascular regrowth in tumors after reversal of VEGF inhibition.2006
Author(s)
Mancuso MR, Davis R, Norberg SM, O' Brien S, Sennino B, Nakahara T, Yao VJ, Inai T, Brooks P, Freimark B, Shalinsky DR, Hu-Lowe DD, McDonald DM
-
Journal Title
J Clin Invest 116
Pages: 2610-2621