2007 Fiscal Year Annual Research Report
エストロジェン投与マウスにおける血管新生阻害と生殖器形成異常
Project/Area Number |
18590195
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
山下 修二 Keio University, 医学部, 講師 (90050666)
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Keywords | DES / 形態形成異常 / 細胞外基質 / 血管新生 / 子宮 / 免疫組織化学 / collagen / MMP |
Research Abstract |
新生期に人工エストロジェンであるdiethylstilbestrol(DES)を投与したマウス(DES)の子宮においては、子宮腺、血管および平滑筋層の発達が阻害される。この形態異常は細胞外基質であるcollagenの蓄積が主たる原因であることが、以下の実験から明らかになった。また血管新生阻害には間質細胞におけるvascular endothelial growthfactor(VEGF)の発現量の減少も要因であることが示唆された。1.Matrix metalloproteinase(MMP)の発現(1)RT-PCRの結果から出生4日、10日目のDESマウス子宮では対照マウスに比べ、MMP-2とMMP-9のmRNA量が減少していた。(2)免疫組織化学によってもMMP-2の発現が顕著に低下していることが確認された。(3)蛍光基質を用いたinsitu zymographyではMMP-2の酵素活性は検出することができなかったが、MMP-9に基づくと考えられる活性は顆粒球に認められた。2.Tissue inhibitor of metalloproteinase(TIMP)の発現(1)RT-PCRおよび免疫組織化学の結果からTIMPの子宮における発現には、DESおよび対照マウス間には明らかな差は認められなかった。3.Collagenの発現(1)RT-PCR結果collagen-I,III,IVの発現には顕著な差は認められなかった。4.VEGFの発現(1)免疫組織化学の結果、間質細胞におけるVEGFの発現量は顕著に低下していた。
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Research Products
(4 results)