2006 Fiscal Year Annual Research Report
中枢神経作用薬の創薬スクリーニング系としての血液脳関門再構成系病態モデルの確立
Project/Area Number |
18590236
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
丹羽 正美 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (20136641)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 邦彦 長崎大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 講師 (80380955)
中川 慎介 長崎大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (10404211)
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Keywords | 血液脳関門 / 脳虚血 / プリオン病 / タイトジャンクション / 血液脳関門病態モデル / 中枢作用薬 |
Research Abstract |
(1)血液脳関門in vitro再構成系(BBBキット)の作成。我々の発見した方法で2〜3週ラットより単離培養された初代培養脳毛細血管内皮細胞と、初代培養ペリサイトおよび1〜2日齢ラットよりshaking methodで得られたアストロサイトを用いて、多孔質(0.4μm pore size)の半透膜を持つ立体培養皿にBBBキットを構築した。EVOM抵抗計を用いて測定さた経内皮電気抵抗(TEER)は、150Ω・cm^2以上で、tight junction (TJs)構成タンパク質claudin-5の発現量も十分で、BBBキットのBBB機能は極めて優れていることが確認できた。(2)薬剤edaravone(虚血性神経細胞死阻止薬)と、我々が開発中のpentosan polysulfateのBBBキットにおける脳内移行性の検証と血液脳関門機能への効果を検証した。いずれの薬剤も脳内移行性は低く、TEERを上昇させ、BBB機能を強固にした。(3)虚血BBB病態モデルの作製。我々の考案した条件で、一過性虚血再潅流負荷モデルを作成した。特異な時間経過で、TEERが変化し、TJs構成タンパク質claudin-5の発現量と良く相関した。再還流早期に一過性に障害を受けるBBB機能と後期に時間的に遅れて出現するBBB機能障害の2種類のBBB機能破綻が出現することが解明された。edaravoneは、早期のBBB機能障害を非常に鋭敏に防止することが分かった。(4)プリオン病BBB病態モデルを、プリオンタンパクフラグメントPrP(106-126)を用いて作成した。TJs機能(TEER、輸送能評価)、P-糖タンパクの機能検定(rhodamine123法による)、グルコース輸送能、P-糖タンパク、GLUT-1、TJs構成タンパク質の発現量など総合的に評価し、特異な結果を得た。
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Research Products
(6 results)