2006 Fiscal Year Annual Research Report
新しいペア型受容体によるマクロファージ/樹状細胞機能の正と負の制御
Project/Area Number |
18590256
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
岡澤 秀樹 群馬大学, 生体調節研究所, 助手 (80334126)
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Keywords | 樹状細胞 / マクロファージ / 貪食 / SHPS-1 / チロシンリン酸化 / チロシンホスファターゼ |
Research Abstract |
申請者はイムノグロブリンスーパーファミリーに属する受容体型分子SHPS-1が、その細胞外リガンドであるCD47と細胞間シグナル伝達系を構成し細胞運動や貪食を負に制御する機構であることを明らかにしてきている。SHPS-1は、マクロファージや樹状細胞に高発現を認め、細胞質領域にチロシンリン酸化部位をもち、細胞質型チロシンホスファターゼSHP-1/SHP-2と結合し細胞内にシグナルを伝えると考えられる。 申請者は、これまでマクロファージ貪食におけるSHPS-1系による制御について、SHPS-1のノックアウトマウスを用いた解析により、赤血球上のCD47とマクロファージ上のSHPS-1が相互作用することで、マクロファージによる赤血球の貪食を抑制することを明らかにしてきた。本年度の研究においては、SHPS-1の変異体を発現させた培養マクロファージ細胞RAW細胞を用いた検討を行い、SHPS-1を介した貪食抑制には、SHPS-1の細胞内領域のチロシンリン酸化だけでなく、細胞内領域全体が必要であること、さらにはCD47との相互作用に依存しないSHPS-1による貪食抑制機構が存在することを見いだした。また、SHPS-1のノックアウトマウスでは接触性皮膚炎の発症が抑制されることを確認し、樹状細胞からのサイトカイン分泌制御に対するSHPS-1シグナルの関与を見いだしてきている。またSHPS-1とそのペア型受容体SIRPβの接触性皮膚炎、関節炎の病態形成への意義についても明らかにしつつある。
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