2007 Fiscal Year Annual Research Report
CD30とP80によるホジキン病と未分化大細胞型リンパ腫発症の分子機構の解析
Project/Area Number |
18590345
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
堀江 良一 Kitasato University, 医学部, 准教授 (80229228)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東原 正明 北里大学, 医学部, 教授 (80165084)
渡邊 俊樹 東京大学, 新領域創成科学研究科, 教授 (30182934)
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Keywords | Hodgkinリンパ腫 / 未分化大細胞型リンパ腫 / NF-kB / NPM-ALK / P80 / JunB |
Research Abstract |
(1)JunBによるCD30過剩発現の分子機構の解析 我々はCD30過剰発現誘導にはJunBが誘導され、CD30プロモーター活性を高めることが重要であることをHodgkinリンパ腫(HL)、未分化大細胞型リンパ腫(ALCL)において明らかにした。HL、ALCLにおけるCD30過剰発現はCD30プロモーターの構造解析により、AP-1結合領域が重要であること、HL細胞株およびALCL細胞株はともに強いAP-1活性を認め、構成成分がJunBであることを明らかにした。したがってCD30過剰発現誘導を解析するためにはJunB過剰発現誘導機構の解析が重要であると考えられた。このJunBはERK-MAPK1/2を介して誘導されていることを明らかにした。それと同時にCD30の過剰発現がCD30自己活性化シグナルを誘導してERK-MAPK1/2経路を活性化、その結果JunBの過剰発現が誘導されていることを明らかにした。NF-Kb阻害剤を用いた検討ではこのJunBはNF-kB経路によっては誘導されておらずCD30シグナル下流でERK-MAPKI/2経路というHL、ALCLに共通の経路が関与していることを明らかにした。さらにJunB過剰発現誘導機構の解析のためにJunBプロモーターを単離、レポータージーンに組み込み種々のコンストラクトを作製、CD30下流にあってJunBの誘導に関わるシスエレメントの同定に着手している。 (2)NPM-ALK導入によるCD30過剰発現Tリンパ腫のシグナルの変換の解析 CD30過剰発現Tリンパ腫T-HL、皮膚ALCL細胞にレトロウイルスに組み込んだp80NPM-ALK導入、プロテオミクスの系にて解析した。解析はProQおよびSYPROによるリン酸化状態の変化、蛋白質発現量の変化の検討により行った。約20個の蛋白質を選択し、その一部を同定、解析したが現時点までに特異的な分子は同定できておらず、さらにリン酸化の変化もあわせて次年度に検討する予定である。
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Research Products
(4 results)