2007 Fiscal Year Annual Research Report
SCID huマウスを用いた臍帯血によるin vivoでの再生療法の検討
Project/Area Number |
18590388
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
足立 靖 Kansai Medical University, 医学部, 准教授 (10268336)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金田 浩由紀 関西医科大学, 医学部, 助教 (20411522)
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Keywords | 再生医学 / 網膜神経細 / ヒト臍帯血 / SCIDマウス / リアルタイムPCR |
Research Abstract |
ヒト臍帯血から網膜神経細胞への分化を、リアルタイムPCRを用いてさらに検討を加えた。すなわち、レシピエントとしては、NK活性を減弱化させるため抗アシアロGM1抗体で処理したsevere combined immunodeficiencyマウス(SCIDマウス)を用いた6まず、ヒト臍帯血から低比重分画を得た。これを、抗CD3,抗CD19,抗CD14,抗CD15,抗CD16,抗CD56,抗CDllc抗体とマグネットビーズを用いて、分化マーカーを発現している細胞を除去し、これを前述のSCIDマウスの網膜下に注射した。2週間後にマウスを屠殺し、DNAとRNAを抽出した。また、同時に共焦点顕微鏡による観察も行った。ヒト特異的G3PDHあるいはマウス特異的G3PDHに対するprimerを用いて得られたDNAに対しreal time PCRを行ったところ、臍帯血を注射したマウスの目からヒトDNAが得られヒト臍帯血細胞が存在していることが証明された。また、ヒトロドプシンに特異的なprimerによるRNAを用いてのreal time RT-PCRでは臍帯血注入眼より、ヒトロドプシンのmRNAが検出された。 以上の結果より、SCIDマウスの眼内に注入されたヒト臍帯血は網膜神経細胞に分化できると考えられた。また、ヒト臍帯血の肝細胞への分化に関しても検討を加えたが、明確な肝細胞への分化を示す所見はえられなかった。
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