2006 Fiscal Year Annual Research Report
大腸陰窩の分裂に関与する幹細胞の同定と大腸発がん機構の解析
Project/Area Number |
18590395
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Aichi Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
塚本 徹哉 愛知県がんセンター(研究所), 腫瘍病理学部, 室長 (00236861)
|
Keywords | 大腸 / 陰窩 / 幹細胞 / fission / bifurcation / キメラマウス / intercrypt hierarchy / crypt patch |
Research Abstract |
(1)大腸分離脱管を用いた3次元的な細胞動態の解析 Minマウスは、生後10日齢をピークに放射線感受性が高く、40日齢以降の照射では感受性が増加しない。分離腺管を解析すると、前者では、陰窩底部の分裂を示すbifurcating type cryptが50%程度存在したが、後者ではほとんどが陰窩底部の分裂を示さないsingle type cryptであり、発がん感受性と陰窩の対照分裂が相関した。一方で、10日齢よりも50日齢のマウスの陰窩の方が細胞分裂が多く、陰窩の分裂の方が発がん感受性と相関した。さらに、増殖細胞の経時的に観察するため、マウスを2種類のハロゲン化チミジンアナログ[chlorodeoxyuridine(CldU)とiododeoxyuridine(IdU)]でラベルし経時的に同定する方法を確立した。 (2)キメラマウスをいたintercrypt hierarchyの解析 C3H【tautomer】C57BL/6Green凝集キメラマウスを作製し、crypt patch sizeの同定を行い、crypt patch number(原始crypt数)の推測とintercrypt hierarchyの解析を試みた。30日齢の大腸cryptのpatch sizeをlongitudinal sectionで検討した。C3H由来のcryptpatchは、1個〜15個連続で並び、平均4.2±3.0個であった。B6由来のcrypt patchは、1個〜48個連続で並び、平均12.4±12.4個であった。Patch boundaryとpatch centerでの各cryptのBrdU labeling indexを検討した有意な差は確認されなかった。今後、解析数を増やして検討する予定である。
|
Research Products
(5 results)