2007 Fiscal Year Annual Research Report
各染色体に存在する反復配列を標的にしたカンジダアルビカンスの株識別
Project/Area Number |
18590418
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
神戸 俊夫 Nagoya University, 大学院・医学研究科, 講師 (50093018)
|
Keywords | カンジダアルビカンス / 分子疫学 / タイピング / 反復配列 / RPS / ALT / マイクロサテライト / カンジダ症 |
Research Abstract |
C.albicans染色体の各RPSに存在するALTの反復回数と配列順所を、P-IIおよびAS-Iを用いたPCRにより調べ、この特徴に基づいたC.albicansのタイピングを、カンジダ感染者の感染部位および非感染部位(常在部位)に由来するC.albicansを用いて行った。さらに、4カ所のマイクロサテライト領域の反復配列解析(CDC3、HIS3、CAI、CAIII)を組み合わせることにより、より高精度のC.albicansのタイピングの確立を試みた。P-IIおよびAS-IによるRPS内ALTの解析により、C.albicansのgenotypeは、同一個体内では分離部位(感染部位および常在部位)に関係なく同一であること。C.albicansのgenotypeは各個人にユニークであることなどがわかった。臨床検査材料より分離された様々なC.albicans株のgenotypeを、P-IIおよびAS-Iによるアガロースゲル電気泳動パターンと、各株の4カ所のマイクロサテライト領域のフラグメント解析を行った。結果、マイクロサテライトのフラグメント解析は、P-IIによるAS-I電気泳動パターンの比較では十分な区別が出来ない株間の客観的区別を可能にした。さらに、RPSとマイクロサテライト領域の組み合わせにより、C.albicansの高精度(DP=99.99)タイピングの系を確立できた。この結果は、RPSとマイクロサテライト解析の組み合わせがC.albicansの株レベル識別系として高い能力があり、本菌種の感染予防・管理に使用可能であることを示した。
|
Research Products
(5 results)