2006 Fiscal Year Annual Research Report
ピロリ菌感染による特異的免疫反応における単球・マクロファージの役割
Project/Area Number |
18590425
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
横田 憲治 岡山大学, 医学部, 助教授 (00243460)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小熊 惠二 岡山大学, 大学院・医歯薬総合研究科, 教授 (00002262)
綾田 潔 岡山大学, 大学院・医歯薬総合研究科, 助手 (00379835)
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Keywords | Helicobacter pylori / HSP60 / DEC205 / 動脈硬化 / マクロファージ |
Research Abstract |
1)単球系細胞U937およびNOMO1細胞を用いて、HSP60、H.pylori菌体で刺激し、proinflammatorycytokineであるIL-8産生のメカニズムを解析した。以前に上皮細胞では、TLR2がHSP60のリガンドになっていることを報告していたが単球・マクロファージ系の細胞でも、TLR2を介してシグナルが伝わり、MAPKであるp38とERK両者のリン酸化を起こし、NF-KBの活性化を起こすことを確認した。またTLR2やMAPKの経路を阻害するとIL-8分泌のおよびmRNA発現が減少することを確認した。 2)U937細胞、NOMO-1細胞は、PMA刺激により、付着性のマクロファージ様細胞に分化し、細菌や抗原の貧食能を有する様になる。菌体を貧食させ、細胞表面のタンパクであるHSP60やUreaseの抗体で貧食された菌体を免疫蛍光染色した。さらにこの貧食にかかわる細胞のレセプターとして胃炎患者の単核球を刺激して、cDNAチップで解析し、増加していたmRNAの中でDEC205に注目した。DEC205はマンノースレセプターファミリーの一員であり、細胞のendocytosisに関係した分子である。免疫染色により、菌は、このDEC205を介してマクロファージに貧食されることが判明した 3)LDL receptorおよびApo-E KOマウスにH.pyloriを感染させ、HSP60で免疫し、動脈硬化の進展を検討した。Apo-E KOマウスは、H.pylori感染により動脈硬化が有意に進展した。また動脈硬化はHSP60に対する、T helper 1の免疫反応が進んでいた。
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Research Products
(3 results)