2008 Fiscal Year Annual Research Report
インフルエンザウイルス・ゲノムの粒子への選択的取り込み機構の解明
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18590458
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
藤井 豊 Kawasaki Medical School, 医学部, 准教授 (30274054)
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Keywords | インフルエンザウイルス / ゲノム / アッセンブリー / セレクティブ / ランダム / パッケージング |
Research Abstract |
A型インフルエンザウイルスのゲノムは8種類のマイナス鎖RNAから構成されている。これらのウイルスゲノムRNA(vRNA)のウイルス粒子へのインコーポレーション・メカニズムには二つの説が提案されている。一つは8種類のvRNAが共通の認識構造(インコーポレーション・シグナル)によりランダムに粒子に取り込まれるというランダム・インコーポレーション説で、もう一つは8種類のvRNAはそれぞれに固有のインコーポレーション・シグナルにより認識され、8種8本がひとかたまりになって取り込まれるというセレクティブ・インコーポレーション説である。本研究代表者は、これまでにインコーポレーション・シグナルが蛋白質翻訳領域にあることを明らかにし、セレクティブ説を支持し、vRNAのインコーポレーション・シグナルは、他のvRNAのシグナルとベースペアを作り互いに認識し合うという、ベースペアリング仮説を提唱している。 この仮説を検証するためにNA vRNAの3'端を直列に二つ並べ、インコーポレーション・シグナルを含む配列とNA蛋白質翻訳領域を分離した変異vRNAと、さらにインコーポレーション・シグナル部分に変異を導入して、その取込効率を調べた。その結果、これまでインコーポレーション・シグナルだと考えていた配列の変異は、取込効率に影響せず、むしろ更に3'端側にあるステムループ部分の配列の方が影響することがわかった。
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