2006 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトγδ型T細胞受容体テトラマーによる腫瘍細胞抗原の同定
Project/Area Number |
18590470
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田中 義正 京都大学, 生命科学研究科, 助手 (90280700)
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Keywords | γδ型T細胞 / X線 / 放射光 / テトラマー / T細胞受容体 / ビオチン / タンパク質 / クローニング |
Research Abstract |
平成18年度の研究においては、次の3つのテーマに分けることができる。(1)γδ型T細胞受容体の高解像度でのX線結晶解析。(2)X線結晶解析に基づいだγδ型T細胞受容体チトラマー分子の設計。(3)γδ型T細胞受容体テトラマー分子の調製。まず、(1)に関しては、γδ型T細胞が末梢血中に30%程度存在する健常成人において、γ鎖およびδ鎖のシークエンスを行い、最も頻度の高かったものを組み合わせることにした。また、鎖長はγ鎖が232、δ鎖が205において最も高解像度のX線回折像が得られた。放射光解析の結果、1.9Åまでのデータの収集ができ、2.4Åまでの精密化ができた。このデータを用い以下の研究を行った。(2)に関しては(1)のデータを基に、δ鎖のC末端側の205番目のアミノ酸の次に直接ビオチン結合配列を導入すると、タンパク質のリフォールディング効率が最大になることが明らかになった。最後に(3)に関しては、まず、(2)で得られたビオチン化部位含有δ鎖とγ鎖をリフォールディングさせ、モノマーを大量に調製した。次に、酵素法によりビオチンを導入し、最後に、PE-ストレプトアビジンによりテトラマーを形成させた。このようにして得られたテトラマー分子を用いることにより、次年度の新規分子のクローニングを行う。
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Research Products
(7 results)