2006 Fiscal Year Annual Research Report
レセプトデータを活用した薬剤処方クオリティ・インディケータ開発と診療改善への応用
Project/Area Number |
18590490
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
関本 美穂 Kyoto University, 医学研究科, 講師 (00244583)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今中 雄一 京都大学, 医学研究科, 教授 (10256919)
石崎 達郎 京都大学, 医学研究科, 准教授 (30246045)
林田 賢史 京都大学, 医学研究科, 助教 (80363050)
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Keywords | 診療データベース / 診療パターン / 血液製剤 / 脳梗塞 / 診療ガイドライン |
Research Abstract |
本研究の目的は、DPCデータやレセプトデータ等の診療情報・医事情報データを利用した薬剤処方適切性のモニタリングとその結果の診療改善への応用を行うことである。研究のトピックスとして、脳梗塞急性期の薬物療法と血液製剤を選んだ。 脳梗塞急性期の薬物療法では、脳卒中合同ガイドライン委員会作成の「脳卒中ガイドライン2004」を参考にして、解析の対象となる薬剤を選定した。DPCデータから患者ごとの薬剤の使用量・使用日数の情報を抽出し、各薬剤の使用状況を病院間で比較した。病院を入院直後3日間の医療費の分布により3群(高額群・中間群・低額群)に分類し、3群間で薬剤の使用状況を比較した。 また血液製剤では、厚生労働省の「血液製剤の使用指針」基にして、赤血球製剤・濃厚血小板・新鮮凍結血漿・アルブミン製剤の使用適切性を判断するアルゴリズムを開発した。アルゴリズムが複雑な臨床状況に汎用的に適応できるよう、エキスパート・オピニオンを適宜取り入れながら、アルゴリズムを確定した。実際の臨床現場で血液製剤が使用される状況と、その適切性判断のために、診療録レビューを実施した。診療録レビューの対象となる症例は、DPCデータから各血液製剤が使用された患者を同定した。二人以上の独立したレビュアーが診療録を閲覧し、血液製剤が使用された状況に関するデータを収集すると共に、アルゴリズムに従って適切性を判断した。収集したデータは電子ファイルに入力し、血液製剤が使用された臨床状況、使用量、適切な輸血の割合を解析した。
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