2007 Fiscal Year Annual Research Report
ディジタル聴診器時間軸可変機能を組み込んだ心臓聴診教育プログラムの開発
Project/Area Number |
18590501
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Research Institution | St.Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
信岡 祐彦 St.Marianna University School of Medicine, 医学部, 准教授 (10189425)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀谷 学 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (60169638)
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Keywords | 心臓聴診教育 / ディジタル聴診器 / 時間軸可変機能 |
Research Abstract |
心臓聴診教育について、心音異常・心雑音を組み込んだシミュレータを用いて心臓聴診教育を行った。実習後のアンケート調査では、異常所見のうち学生が印象に残った所見として最も多かったものは、動脈管開存症の連続性雑音であり、次いで、僧帽弁狭窄症の拡張期雑音、大動脈弁狭窄症の収縮期駆出性雑音の順であった。行動目標の達成については、心音の聴診部位と聴診器の使い方、収縮期と拡張期の鑑別を挙げたものが多かった。また、ディジタル聴診器時間軸可変機能の心臓聴診教育への応用について医学部第5学年を対象に、時間軸延長前後で心雑音の正答率を比較したところ、時間軸を延長した後の心雑音の正答率が大きく上昇したものがあった。 心音・心雑音の聴取のみであれば、テープ、CDを聞かせるという手法で教育目標は達成できるが、心音の聴取部位、聴診器の使い方、Thrillの触れ方などはモデル、あるいはシミュレータを用いることが極めて有効であり、その意義が確認された。一方、異常所見の把握については、いきなりシミュレータを用いるのではなく、まず講義による病態生理の理解と、テープやCDなどによる実際の異常所見の体験の後に、シミュレータによる実習に臨むという方法がよいと思われた。また、現実を忠実に再現する(ハイファイ)シミュレーションは重要であるが、時間軸延長のように、生体現象を加工して理解しやすく表示するという方向も検討する価値があると考えられた。
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