2006 Fiscal Year Annual Research Report
免疫学的測定法に及ぼす異好抗体の干渉とその回避法の開発
Project/Area Number |
18590534
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
辻 直樹 札幌医科大学, 医学部, 講師 (00347171)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 直樹 札幌医科大学, 医学部, 教授 (10158644)
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Keywords | 異好抗体 / HAMA / HAMA検出用ELISA |
Research Abstract |
ヒト抗マウス抗体(HAMA)検出用ELISAシステムの作製にあたり、まず、固相化するマウスIgG1、IgG2aおよびIgG2bの選定を試みた。すなわち、DAKO社およびSigma-Aldrich社製の各種IgGを4℃、over nightで固相化し、horseradish peroxidase(HRP)標識抗マウスIgGを反応させた後、o-ohenyl diamineを添加し吸光度を測定した。測定値の同時再現性、日差再現性および固相化するIgGのロット間差を検討したところ、いずれもSigma-Aldrich社製のIgGが優れていた。次に、ブロッキングバッファーによる洗浄回数について検討した。マウスIgGを固相化していないウェルにHRP標識抗ヒトIgGあるいはIgMを添加し、ブロッキングバッファーで3〜6回洗浄後、発色させた。その結果、洗浄回数3回では明らかな吸光度上昇がみられ、4回以上の洗浄が必要なことが明らかになった。 これらの基礎検討に基づき、患者検体171例のHAMA保有率を調べた。健常者血清(10名)の平均吸光度+2SDをカットオフ値とすると、IgG型22例(抗IgG1:9例、抗IgG2a:6例、抗IgG2b:7例)、IgM型18例(抗IgG1:7例、抗IgG2a:5例、抗IgG2b:6例)が陽性であった。そこで、本測定系の特異性を確認するため、各種マウスIgGをSDS電気泳動し、ELISAで陽性と判定された患者血清3例を用いてimmuno-blottingを行ったところ、全例でバンドが検出された。現在、症例数を増やしHAMAの陽性率を検討すると同時に、その回避法の開発に着手している。
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Research Products
(5 results)