2006 Fiscal Year Annual Research Report
ミトコンドリアゲノム解析による発がん危機管理法開発
Project/Area Number |
18590535
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
西川 学 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (00347494)
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Keywords | 発がん / 炎症 / ミトコンドリア / 活性酸素 / 酸化ストレス / ミトコンドリアDNA / 遺伝子変異 |
Research Abstract |
慢性炎症が関与する癌とその発生母地となる各組織においてミトコンドリアDNAを系統的に解析し、発がんの分子機構を明らかにするとともに発がんにおけるミトコンドリアゲノムデータベースを構築の準備を推進した。さらに、「ミトコンドリアゲノム解析による発がん危険度予測法」の理論基盤を構築し、本法の臨床応用の可能性評価を目的とし、以下の項目を推進した。 1)種々の炎症性発癌におけるミトコンドリアゲノム解析 口腔粘膜癌、肺癌、胃癌、肝癌、大腸癌において、ミトコンドリアゲノムを解析して変異を同定した。 2)ミトコンドリアゲノム変異と臨床経過の相関の解析 同定したミトコンドリアDNA変異情報において臨床経過との関係を解析し、有意な相関を認めた。 3)ミトコンドリアゲノム解析による段階的発がんの評価 「本研究で各臨床症例から得たミトコンドリアDNA変異と臨床経過との相関」を「活性酸素種暴露細胞におけるミトコンドリアDNA変異蓄積の変遷と形質転換の様相」に照合し、その連関を解析した。 4)発がんにおけるミトコンドリアゲノム変異の基礎医学的解析 各症例から得られたミトコンドリアゲノム変異情報を統括したデータベースを探索して発がんに関与する変異を抽出した。これらの変異をその臓器ごとに正常細胞由来培養細胞に導入することによりその形質転換の様相を基礎医学的に解析する準備段階に入った。これらの解析により、ミトコンドリアDNA変異と発がんとの直接の因果関係を明らかにすべく、研究を統括した。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Production of reactive oxygen species in peripheral blood is increased in individuals with Helicobacter pylori infection and decreased after its eradication.2006
Author(s)
Mashimo M, Nishikawa M, Higuchi K, Hirose M, Wei Q, Haque A, Sasaki E, Shiba M, Tominaga K, Watanabe T, Fujiwara Y, Arakawa T, Inoue M.
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Journal Title
Helicobacter 11
Pages: 266-71
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