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2006 Fiscal Year Annual Research Report

味覚障害例の舌における味覚受容体遺伝子発現からみた味覚障害の病態の解明

Research Project

Project/Area Number 18590541
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionNihon University

Principal Investigator

池田 稔  日本大学, 医学部, 教授 (30130420)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 國分 眞一朗  日本大学, 医学部, 教授 (20153520)
高尾 恭一  日本大学, 医学部, 助手 (90187922)
小野田 恵子  日本大学, 医学部, 講師 (00349995)
Keywords味覚関連遺伝子 / T2Rファミリー / 味覚障害 / 亜鉛欠乏性味覚障害
Research Abstract

擦過によるサンプル採取方法を用いて、健常者と味覚障害例の味覚関連遺伝子であるT2Rファミリーの遺伝子発現頻度について検討をおこなった。
対象は、健常者は濾紙ディスク法により味覚障害がないことを確認できた10例で、年齢は22〜44歳、平均年齢は32歳で全員女性である。味覚障害例は日本大学医学部附属板橋病院耳鼻咽喉科味覚外来を受診し、濾紙ディスク法で味覚障害が確認された49例である。味覚障害例の内訳は、年齢は25〜86歳、平均61歳で女性29例、男性20例、原因別分類は、特発性味覚障害が19例、亜鉛欠乏性味覚障害が14例、感冒性味覚障害が10例、薬剤性味覚障害が6例である。
今回は、苦味受容体に関連するとされているT2RファミリーのT2R3,T2R8,T2R9,T2R10,T2R13,T2R16の6サンプルについて発現頻度を検討した。
健常者に比較して味覚障害例での発現頻度が低い傾向を示し、特にT2R8,T2R9,T2R10,T2R16がヒトの味覚関連遺伝子である可能性が示唆された。原因別に遺伝子発現頻度を比較した結果、亜鉛欠乏性味覚障害の遺伝子発現頻度が低い傾向を示した。特にT2R9,T2R10の発現頻度が低く、亜鉛欠乏性味覚障害例の診断に利用できる可能性が考えられた。また、亜鉛欠乏性味覚障害12例において遺伝子発現の経過を追跡した結果、8例において治療により味覚障害の改善がみられ、同時に発現遺伝子数が多い傾向があることから、亜鉛欠乏性味覚障害例の予後診断に利用できる可能性が考えられた。
以上の結果から、舌における味覚受容体遺伝子の発現の検討は、味覚障害の診断に利用できる可能性があるものと考えられた。なかでも、亜鉛欠乏性味覚障害においては、その予後診断にも遺伝子発現の検討が応用できる可能性があるものと考えられた。平成19年度は症例数を増やし、さらなる検討を行っていきたいと考えている。

  • Research Products

    (5 results)

All 2007 2006

All Journal Article (4 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] 味覚障害と亜鉛欠乏 特集 : 臨床における亜鉛の有効性の検索2007

    • Author(s)
      池田 稔, 生井明浩
    • Journal Title

      Biomedical Research on Trace Elementsl 18

      Pages: 10-14

  • [Journal Article] あじ(味覚) 味覚障害の原因・病態2006

    • Author(s)
      池田 稔
    • Journal Title

      脳21 9・2

      Pages: 196-201

  • [Journal Article] (亜鉛と味覚障害) 味覚障害に対する亜鉛治療とその効果2006

    • Author(s)
      池田 稔
    • Journal Title

      日本味と匂学会誌 13・1

      Pages: 9-16

  • [Journal Article] (舌疾患の診断と治療) 味覚異常-その機序と治療-2006

    • Author(s)
      池田 稔
    • Journal Title

      ENTONI 70

      Pages: 1-7

  • [Book] 味覚障害診療の手引き2006

    • Author(s)
      池田 稔
    • Total Pages
      53
    • Publisher
      金原出版株式会社

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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