2007 Fiscal Year Annual Research Report
日米の血中コレステリルエステル転送蛋白およびその規定要因と冠状動脈石灰化の関連
Project/Area Number |
18590595
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
岡村 智教 National Cardiovascular Center Research Institute, 予防検診部, 部長 (00324567)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
門脇 崇 滋賀医科大学, 医学部・福祉保健医学, 助教 (30324578)
宮松 直美 滋賀医科大学, 医学部・臨床看護学, 教授 (90314145)
上島 弘嗣 滋賀医科大学, 医学部・福祉保健医学, 教授 (70144483)
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Keywords | CETP / HDLコレステロール / EBCT / 動脈硬化 / 日米比較 |
Research Abstract |
CETP(Cholesteryl ester transfer protein)が動脈硬化促進的なのか防御的なのか不明である。日米の地域住民の血清CETP値を比較し冠動脈石灰化との関連を検討した。滋賀県とPennsylvania州の地域住民から作為抽出された40歳代の日本人男性412人、米国白人男性318人の血清CETP値を日本においてELISA法で測定した。冠動脈石灰化(CAC)は日米ともGE-Imatron C150で計測され、米国でスコア化された。日本集団は米国集団に比し有意に低い血清CETP値、有意に高いHDL-Cを示した。血清CETPを4分位で分けると、日本集団では血清CETP値が高いほどCAC (Agatston Score>10)の保有率が高くなる傾向を示した。一方、米国集団は日本集団に比しCACの保有率が高く、また血清CETPと一定の関連を示さなかった。ロジステイック回帰で他の危険因子を調整すると、CETP 1mg/L上昇に伴うCACのオッズ比は、日本集団では3.93 (95%信頼区間1.44-10.7)、米国集団では0.67 (0.32-13.8)であった。日本人集団では、CETPとCACの関連は喫煙群、飲酒群でより明確であった。交絡要因としてグレリンやLP-PLA2を調整してもこの関連は変わらなかった。血清CETP値とCACの関連は日本人と米国白人で異なっていた。日米の冠動脈疾患発症率の差にCETP濃度などのコレステロール逆転総系が関与している可能性が考えられたが、更に詳細な検討が必要である。
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Research Products
(4 results)