2006 Fiscal Year Annual Research Report
大規模疫学調査からみる学童期アレルギー疾患の実態 -この10年間の変遷-
Project/Area Number |
18590597
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
楠 隆 京都大学, 医学研究科, 非常勤講師 (00303818)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森本 剛 京都大学, 医学研究科, 講師 (30378640)
中畑 龍俊 京都大学, 医学研究科, 教授 (20110744)
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Keywords | 疫学調査 / 食物アレルギー / 小児 / 学童 / 気管支喘息 / アトピー性皮膚炎 / アレルギー性鼻炎 / アレルギー性結膜炎 |
Research Abstract |
平成18年6月から8月にかけて学校を通じて配布し1万2千名あまりから回収し得た学童期アレルギー疾患調査票(回収率89%)のうち、07年3月時点で5,832名分のデータ打ち込みが終了した。現時点での中間集計を取ってみたところ、以下のような大変興味深い傾向が明らかになった。 1)喘息、皮膚炎の有症率はこの10年で差はなかったが、重症度は喘息で軽症化、逆に皮膚炎は重症化していた。喘息の軽症化はステロイド吸入をはじめとする長期管理の進歩によることが推察されるが、皮膚炎の重症化は問題であり、未だ有効な治療管理法が見出されていないことの反映と思われる。 2)鼻炎、結膜炎はこの10年で各々1.3倍、1.8倍に増加していた。 3)学童期に入っても食物アレルギーのため除去食をしている症例は3.7%あり、内容はソバ、卵、甲殻類が3大除去項目であった。 平成19年8月をめどに全データの打ち込みを終了させ、その上で最終結果をまとめる予定である。
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Research Products
(3 results)