2008 Fiscal Year Annual Research Report
補体C1s/C1r/C1r-LPの発現調節機構と遺伝子多様性の分子基盤の解明
Project/Area Number |
18590634
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
中川 真由美 Tottori University, 医学部, 助教 (00243410)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯浅 勲 鳥取大学, 医学部, 准教授 (00093633)
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Keywords | 補体 / 遺伝子多型 / 遺伝子多様性 |
Research Abstract |
補体成分であるCls、ClrおよびClr-ike protein(Clr-LP)は、それぞれの遺伝子が12番染色体上に隣接して位置し、機能面、発生面で関連が深いとされている。本研究は、これら3つの遺伝子の多様性の分子基盤やハプロタイプ、発現調節のメカニズムについて、ヒトおよび他の霊長類について解析を行い、3つの遺伝子の分子進化とその相互関係について知見を得ることを目的としている。また、ハプロタイプ解析から、新たな法医学分野における個人マーカーの確立を目指している。今年度は特にCIR遺伝子の分子進化の解析に重点を置いて研究を行った。昨年度は非ヒト霊長類CIS遺伝子のコーディングエクソン領域の塩基配列を決定したが、今年度は同サンプルのCIR遺伝子のコーディングエクソン領域の塩基配列を決定した。さらにイントロン領域の塩基配列についても解析を進めている。データベースで非ヒト霊長類CIR遺伝子のmRNAについて検索するとチンパンジー、オランウータン、カニクイザルについてのデータしか報告されていない。今回我々がサンプルとしたゴリラ、ニホンザルについてのデータは発表されておらず、コーディングエクソン領域、イントロン領域の塩基配列を決定することは非常に意義あるものと考える。さらに、得られたCIR遺伝子の塩基配列、アミノ酸配列について分子進化学的解析を行い、その特徴についての知見を得た。引き続き昨年度塩基配列を決定したCIS遺伝子についても同様の解析を行い、CIS遺伝子の分子進化学的特徴や、CIR遺伝子との相互関係などに知見を得たい。
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