2006 Fiscal Year Annual Research Report
新液-液抽出法と組合せたデュアルカラムHPLCの開発と分析ルーチンの確立
Project/Area Number |
18590646
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
吉田 学 関西医科大学, 医学部, 助教授 (20122004)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤根 敦 関西医科大学, 医学部, 教授 (70202520)
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Keywords | 薬毒物 / 抽出 / 親水性有機溶媒 |
Research Abstract |
1.NaCl-アセトニトリル法の検討 バルビツール酸系薬物(バルビタール等7種類)を対象としてNaClを用いて水相とアセトニトリル相に分離させた際の両相の濃度をHPLCで調べた。検体(水溶液)とアセトニトリルを等量とした場合,アセトニトリル相に薬物が92〜100%移行した(両相で百分率計算)。またアセトニトリル量を検体の1/2量とした場合も同様で,濃縮効果が認められた。血清に薬物を添加した場合の回収率は90〜99%であった。検出限界(注入量:5μl)は300ng/ml〜600ng/mlであつた。注入量を増やすとピークの理論段数は悪くなったが,20μlまでは実用性が認められた。検量線は0.3〜10μg/mlで直線性が認められ,相関係数も0.999以上であった。 2.デュアルカラムHPLCシステムの構成条件の検討 1)カラム種類と分離 バルビタールほか6種類の薬物を対象としてODS,C8およびPh-3系カラムを用いて保持時間から薬物の同定について検討した。薬物の溶出する順番はほぼ同じであったが,保持時間と保持比に違いが認められ,また二成分が一つのピークとして検出されるカラムもあり、カラムの組み合わせにより同定が可能と考えられた。 2)カラム長さと分離 7種類のバルビツール酸系薬物を用いてカラム長さと分離の関係を理論段数から調べ,デュアルカラムで分析する場合のカラム長さの組合わせを検討した。カラム長さを3.0-25cmで調べると長い方が理論段数はよくなる傾向が認められた。しかしカラムを長くすると保持時間の大きい薬物はピークがブロードとなり検出限界の低下が認められた。この事からカラムは分析時間を考慮して種類と長さで選択する必要があることが示唆された。
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Research Products
(1 results)