2007 Fiscal Year Annual Research Report
新液-液抽出法と組合せたデュアルカラムHPLCの開発と分析ルーチンの確立
Project/Area Number |
18590646
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
吉田 学 Kansai Medical University, 医学部, 准教授 (20122004)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤根 敦 関西医科大学, 医学部, 教授 (70202520)
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Keywords | 薬毒物 / 抽出 / 親水性有機溶媒 |
Research Abstract |
1.NaCl-アセトニトリル抽出法の検討 40種類の薬物を対象としてNaCl-アセトニトリル法を用いて水相とアセトニトリル相に移行する薬物濃度をHPLCを用いて調べた。検体とアセトニトリルを等量とした場合,上相と下相で検出されたピーク面積百分率は多くの薬物がアセトニトリル相に移行し,その値は90%以上であった。検査した中で最も低値を示したのはジヒドロコデインとエフェドリンで38%と53%であった。次いでアセトアミノフェンの86%であった。また検量線は0.3〜10μg/mlで直線性が認められ,薬物定量への応用が示唆された。 2.デュアルカラムHPLCシステムの構成条件の検討(カラム種類と定性精度) クロマトグラフィーでの同定は保持時間が用いられるが,極性の異なったカラムでの保持時間を比較するとその精度は向上する。今回,シリカゲルに化学結合させる基の種類と保持時間・分離の関係をCOSMOSIL 5TMS-MS,5C4・MS,5C18-MS-II,5C22-AR-II,Cholester 4.6mmID×15cm(ナカライテスク)およびCadenza CD-C18(Imtakt),Develosil ODS UG-5(野村化学)のカラムを用いて調べた(ベンゾジアゼピン系:12種類,バルビツール酸系:7種)。同じ系列の薬物を分析すると検出される順番に変化は認められなかった。しかし保持比で調べると5TMS-MS,Cholesterで違いが認められ,5C18-MS-IIは中間的な値であった。この傾向はバルビツール酸系でやや著明であった。これをカフェイン,リドカイン,フェノバルビタール,ニトラゼパム,プロメタジン,ジアゼパム,ペントバルビタール,トリアゾラム,ノルトリプチリン,アミトリプチリン,レボメプロマジン,クロルプロマジンを対象として調べるとカラムによって分離能に優劣が認められた。このことからカラムの組合せは最も分離の良かったCadenza CD-C18と5C4-MSが同宗精度の向上に最適であった。
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Research Products
(5 results)