2007 Fiscal Year Annual Research Report
インターロイキンー22を標的とした炎症性腸疾患に対する分子標的療法確立の基礎検討
Project/Area Number |
18590676
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
安藤 朗 Shiga University of Medical Science, 医学部, 講師 (90252395)
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Keywords | 炎症性腸疾患 / IL-22 |
Research Abstract |
現在までに,IL-22の炎症性腸疾患患者粘膜における発現を検討するための免疫組織化学法を施行した。大腸組織中のIL-22産生細胞の同定のために抗ヒトIL-22抗体と抗CD68もしくは抗CD3抗体を用いた蛍光二重染色を施行したが,炎症性腸疾患病変粘膜には,CD4陽性IL-22陽性細胞が増加していた。IL-22陽性細胞は,CD8陽性細胞には認められず,最近のTh17細胞からのIL-22産生の報告とあわせると,これらの細胞はTh17細胞である可能性が示唆される。潰瘍性大腸炎のモデルマウスであるCD45RB^<high>CD4+T細胞→SCIDマウス移入モデルについて,抗IL-22中和抗体の作用を検討したが,今回ははっきりした効果が認められなかった。さらなる検討が必要である。IL-22transgenic miceの作成については,マウス脾細胞よりRT-PCR法によりIL-22cDNAのcloningし,これをSV40プロモータをもつpCAGGS vectorに挿入し作製を試みたが,今年度内では無理であった。今後,IL-22を強制発現させてCD45RB^<high>CD4+T細胞→SCIDマウス移入モデルやSAMP-1/Yitマウスへの影響をみるためのIL-22-expressing adenovirus vectorの作成も試みる予定である。これらの方法によるIL-22の強制発現が,モデルマウスの腸炎をどのように修飾するか検討することによってIL-22の役割を明らかにできるものと考えている。これらのすべての研究の最終目標は,抗ヒトIL-22中和抗体やIL-22受容体-Fc融合蛋白の炎症性腸疾患の治療における臨床応用である。
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Research Products
(1 results)