2007 Fiscal Year Annual Research Report
生理的条件下と障害下では小腸粘膜アポトーシス実行機序に差がある
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18590690
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
藤本 一眞 Saga University, 医学部, 教授 (50181392)
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Keywords | 中枢神経 / 空腸 / 回腸 / 代謝調節 / 食欲 / 消化吸収 / ミトコンドリア / 虚血再灌流 |
Research Abstract |
小腸はターンオーバーの速い臓器であり、増殖が盛んなだけではなくてアポトーシスが容易に誘導される。今までの研究の多くが小腸の増殖機構に焦点をあてていたが、我々は今回の一連の研究で小腸粘膜アポトーシスの発現機序について解明してきた。生理的条件下では管腔内に遊離されたアポトーシス細胞は様々な細胞質内酵素をもっており摂取された食物の解毒に重要である可能性、障害時のアポトーシスの発現によりそれ以上の細胞障害を受けないようにするための自己防衛的に作用している可能性、等を示した。小腸のアポトーシスの研究自体が独創的であるが、違う条件下でのアポトーシスの発現の機構と意義に注目して研究を目標として今年度の研究をすすめた。得られた結果を簡単にもまとめると、障害時は障害を受けたミトコンドリアを介してアポトーシスが実行されるのに対して、生理的条件下ではミトコンドリアを介さない経路を介してアポトーシスが実行されるということが判明した。 中枢神経系と消化管は生体の代謝調節に重要な臓器である。両者の関連については、消化管運動、内分泌機能、外分泌機能であり、消化吸収に最も重要な小腸の機能との関連に焦点をあてた研究はすくない。我々は小腸粘膜の形態に及ぼす視床下部諸核を中心とする中枢神経系の関与を明らかにしてきた。今回はさらに小腸粘膜アポトーシス実行機序に焦点をあてて実験をおこなった。中枢神経系が小腸粘膜の形態維持に重要であること証明し、さらに生理的条件下での小腸アポトーシスの実行に中枢神経系の関与することが判明した。
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