2006 Fiscal Year Annual Research Report
クローン病患者樹状細胞におけるレクチン受容体を介した細菌糖鎖抗原認識・応答異常
Project/Area Number |
18590701
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
岡本 晋 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (70255446)
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Keywords | クローン病 / 樹状細胞 / レクチン / 糖鎖抗原 |
Research Abstract |
健常人、クローン病患者、潰瘍性大腸炎患者の末梢血より単球を分離し、M-CSFにてM型マクロファージ、GM-CSFにてGM型マクロファージ、GM-CSF/IL-4にて樹状細胞にin vitro分化させ、DC-SIGN(CD209)をはじめ、CD14,CD33,CD90,CD86,CD83,HLA-DR, Mannos ereceptor(CD206)の発現をflow cytometry法にて解析したが、3者間で明らかな発現の差を検出するにいたっていない。また、in vitro分化させたM型マクロファージ、GM型マクロファージ、樹状細胞をそれぞれLPSで刺激した際のTNF-a, IL-10,IL-12p40,IL-12 p70,IL-23をcytokine beads array法およびELISA法にて測定した。マクロファージに比べ樹状細胞ではIL-12 p40,P70,IL-23の産生が高値であったが、いずれの細胞においても健常人、クローン病、潰瘍性大腸炎の間で有意な差を認めなかった。これは、多発性硬化症患者の単球由来樹状細胞からのIL-23産生が健常人より高いという報告(The Journal of Immunology,2006,176:7768)とは対照的であった。今後は、DC-SIGNのリガンドである(1)mannan(100μg/ml),(2)zymosan(10μg/ml),(3)laminarin(500μg/ml)(4)mycobacteriumのlipoarabinmannan(ManLAM)で刺激を行いサイトカイン産生を検討するとともに、DC-SIGNのブロッキング抗体を用いて炎症性腸疾患患者、特にクローン病患者由来の細胞にて、DC-SIGNシグナルに異常があるかにつき検討を進めていく。
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