2006 Fiscal Year Annual Research Report
Toll-like receptorを介した膵星細胞活性化機序の解明
Project/Area Number |
18590712
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
正宗 淳 東北大学, 病院, 助手 (90312579)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 賢一 東北大学, 病院・助手 (10282055)
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Keywords | 膵星細胞 / 膵線維化 / 慢性膵炎 / desmoplastic reaction / toll-like receptor / 細胞内シグナル伝達 / 自然免疫 |
Research Abstract |
背景:膵星細胞は膵の線維化に重要な役割を担っており、活性化に伴い細胞外基質を産生し、炎症細胞としての性格を有するようになる。Toll-like receptors(TLRs)はpathogen-associated molecular patterns(PAMPs)の認識を介して、自然免疫に関与する。平成18年度は、膵星細胞のTLRs発現とPAMPsに対する応答性について検討した。 方法:(1)ラット膵星細胞のTLRs発現を検討した。(2)膵星細胞をlipoteichoic acid(LTA、TLR2活性化刺激)、polyinosinic-polycytidylic acid(poly I:C、TLR3活性化刺激)、lipopolysaccharide(LPS、TLR4活性化刺激)、flagellin(TLR5活性化刺激)にて処理した。(3)FITCでラベルしたテキストラン、大腸菌、蛍光性ラテックスビーズを用いてendocytosisとphagocytosis能について検討した。 成績:ラット活性化膵星細胞はTLR2、3、4、5を発現していた。PAMPs刺激により、細胞内シグナル伝達経路であるAP-1、NF-κB、MAP kinaseが活性化し、MCP-1、inducible NO synthaseの発現が誘導された。活性化膵星細胞は10kDa、70kDaのデキストラン、大腸菌、径1μmのラテックスビーズを取り込んだ。 結論:活性化ラット膵星細胞はTLRsを発現しており、PAMPs刺激に応答した。更に、endocytosisやphagocytosisを行うことが示された。膵星細胞が膵臓における自然免疫に関与している可能性が示唆された。
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Research Products
(3 results)