2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18590726
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
洪 繁 名古屋大学, 医学部附属病院, 医員 (90402578)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石黒 洋 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 助教授 (90303651)
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Keywords | 慢性腸炎 / モルモット / CFTR / RNA干渉 / パッチクランプ法 |
Research Abstract |
【目的】Cystic flbrosis transmembrane conductance regulator(CFTR)は、腸導管細胞管腔膜に発現するクロールチャネルである。近年欧米ではCFTRの変異は慢性膵炎発症に関っていることが明らかとなった。日本人でも我々はCFTR遺伝子の発現量が減少する多型、変異が腸炎発症に関わっていることを報告した。本年度は、慢性膵炎におけるCFTRの役割を検討するため、1)我々が発見した日本人特異的なCFTR遺伝子変異(L1156F)のチャネル機能を検討する、2)モルモットのCFTR遺伝子塩基配列を決定する、3)モルモット腸管のCFTR遺伝子の発現をRNA干渉法(siRNA)を用いて抑制し腸導管細胞水分泌を測定した。【方法】1)ヒトCFTR遺伝子に変異を導入した。このプラスミドをHEK293細胞に導入しパッチクランプ法でイオン輸送機能を測定した。2)モルモットの小腸よりcDNAを作成し、ヒト、マウス、ラットなどの核酸共通配列よりPCR法でモルモットCFTR遺伝子塩基配列を決定した。3)モルモットの小集間膵管を単離し、CFTR遺伝子特異的なsiRNAで48時問培養により遺伝子の発現を抑制した。水分泌はビデオ顕微鏡システムを用いて測定した。【結果】1)L1156F変異を導入すると、CFTRの重炭酸イオン透過性は野生型の約半分に減少した。2)モルモットのCFTR遺伝子はヒトに比べ1アミノ酸残基多い1481アミノ酸であった。3)モルモット単離小柴間腸管は単位上皮(1m2)1分間当たり約0.74nlの基礎分泌を認め、セクレチンで刺激すると20nlに増加した。CFTR発現を抑制すると分泌量は各々約50%に減少した。【今後の研究計画】今後は遺伝子変異や、siRNAによる発現抑制の程度を蛋白レベルで検討する。
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Research Products
(4 results)