2007 Fiscal Year Annual Research Report
新規糖鎖結合分子による傷害心血管組織を標的とした薬物輸送システムの開発
Project/Area Number |
18590764
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
伊勢 裕彦 Shinshu University, 大学院・医学系研究科, 助教 (10324253)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 将文 信州大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (40296108)
池田 宇一 信州大学, 大学院・医学系研究所, 教授 (30221063)
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Keywords | 薬物輸送システム / レクチン / ビメンチン / デスミン |
Research Abstract |
本研究において当該年度に得られた成果は,心筋細胞や血管平滑筋細胞に発現する糖鎖結合分子について,細胞骨格分子であるビメンチン・デスミンが細胞表面に発現し,GlcNAc結合活性を有することを見出したこととGlcNAc修飾リポソームの作製に成功し心筋細胞や血管平滑筋細胞への特異的な取り込みに成功していることである.これらの分子は心筋細胞や血管平滑筋細胞に限らず様々な細胞に発現していることが知られている.そして,ビメンチン・デスミンを発現する他の細胞においてもGlcNAc結合活性を持つことを見出した.このことからビメンチン・デスミンが細胞表面に発現しGlcNAc結合活性を持つという事実は,いままでに報告がなく今まで知られていなかった生理的役割の解明が期待できる.そこで,これらの分子の細胞表面出現やGlcNAc結合活性に対する生理的意義について検討を試みたところ,なんらかのGlcNAc糖鎖を有する物質を細胞内に取り込むという機能が明らかになった.そこで,そのGlcNAc糖鎖を持つ物質を探索したところ死細胞が漏出するO-GlcNAc修飾されたタンパク質を認識していることが見出された.そして,これらのO-GlcNAc修飾タンパク質によってビメンチン・デスミンの細胞膜移行等が促進されることも明らかになった.以上のことから傷害を受けた組織においてこれらの分子が細胞外に出現することが推測された.これによってGlcNAc修飾リポソームを用いた傷害心筋への薬物輸送システムの可能性が示唆された.今後は,生体内でのGlcNAc修飾リポソームの取り込みを検討していく予定である.
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] A novel sphingosine-1-phosphate receptor agonist KRP-203 attenuates rat autoimmune myocarditis.2007
Author(s)
Ogawa R, Takahashi M, Hirose S, Morimoto H, Ise H, Murakami T, Yasue T, Kuriyama K, Hongo M, Kobayashi E, Ikeda U
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Journal Title
Biochem Biophys Res Commun 361
Pages: 621-628
Peer Reviewed
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