2007 Fiscal Year Annual Research Report
胎盤成長因子遺伝子導入による虚血性心疾患に対する心血管再生治療
Project/Area Number |
18590797
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Research Institution | Foundation for Biomedical Research and Innovation |
Principal Investigator |
川本 篤彦 Foundation for Biomedical Research and Innovation, 血管再生研究グループ, 主任研究員 (00275330)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村澤 聡 先端医療振興財団, 血管再生研究グループ, 研究員 (20359441)
浅原 孝之 東海大学, 医学部・基盤診療学系再生医療科学, 教授 (20246200)
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Keywords | 循環器内科学 / 再生医療 / 血管新生 |
Research Abstract |
18年度にラット急性心筋梗塞モデルに対するヒト胎盤成長因子(human placental growth factor:hP1GF)プラスミドを用いた遺伝子治療を試み、虚血心筋内における血管新生促進、心筋アポトーシス抑制、左室リモデリング抑制、左室機能保持等の治療効果を確認した。19年度には、さらに研究を深め、ブタ慢性心筋虚血モデルを用いた前臨床研究を実施した。家畜ブタの左回旋枝にアメロイドコンストリクターを留置し、4週間後に慢性心筋虚血の誘導をNOGA心内膜マッピングにより確認した。同時に同マッピングで確認された虚血部位の心筋内へhP1GFプラスミド(500μg(Lo群)または1000μg(Hi群))またはempty vector (Mock群,1000μg)をMyostarカテーテルを用いて注入した(各群n=5-7)。 注入4週後に治療効果を検討した。NOGAマッピングによる左室虚血部面積比の改善度、心エコー図による左室駆出率(EF)・局所壁運動スコア(RWMS)の改善度は、Mock群に比してHi群とLo群の両群で有意に良好であった。冠動脈遺影によるRentropスコア(側副血管発達度)は各群間に差がなかったが、組織学的毛細血管密度はMock群に比してHi詳とLo群の両群で有意に高値であった。 以上の結果から、慢性心筋虚血に対するhP1GFプラスミド遺伝子治療は、血管造影では非可視の毛細血管の新規形成を促進することにより、心筋虚血を軽減し、左室機能を改善し得ることが示唆される。
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Research Products
(19 results)