2007 Fiscal Year Annual Research Report
長寿遺伝子Sirt1の血管老化、血管障害における役割
Project/Area Number |
18590801
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
秋下 雅弘 The University of Tokyo, 医学部・附属病院, 准教授 (00261975)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江頭 正人 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (80282630)
飯島 勝矢 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (00334384)
大内 尉義 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (80168864)
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Keywords | 血管内皮細胞 / 一酸化窒素 / 細胞増殖 / 酸化ストレス |
Research Abstract |
老化制御遺伝子 Sirt1 が血管老化さらには血管障害に寄与するかどうかを検討することが本研究の目的である。前年度に引き続き、ヒト臍帯静脈由来血管内皮細胞の早期老化に対する Sirt1 抑制と活性化の影響を検討した。Sirt1 阻害薬 sirtino1およびSirt1 siRNAの処理により、10日目には、老化関連beta-galactosidase(SA-beta-gal)活性の増加、増殖の停止、大型化といった老化形質の発現を認めた。同時に、PAI-1発現の増加、内皮型NO合成酵素(eNOS)の活性低下がみられた。sirtino1およびSirt1 siRNAはHUVECにおけるp53のタンパク発現に影響することなくアセチル化を促進した。Sirt1阻害で老化形質を示したHUVECは、増殖因子刺激による細胞内シグナルも減弱していた。これらと逆に、遺伝子導入によりSirt1を過剰発現させると、過酸化水素刺激で誘導したHUVECの早期老化形質はすべて抑制された。次に、Sirt1発現・活性を保持し、内皮細胞老化を抑制する薬剤を探索した。その結果、フォスフォジエステラーゼ3阻害薬のシロスタゾールが、eNOS活性とSirt1発現の保持を介して、過酸化水素刺激で誘導されるHUVECの早期老化形質を抑制することがわかった。これらの結果から、Sirt1は血管内皮細胞の老化を防ぎ、NO産生など内皮細胞機能の維持に作用すると考えられた。
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Research Products
(4 results)