2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18590812
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
力武 良行 Kobe University, 医学系研究科, 助教 (50419488)
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Keywords | 血管内皮細胞 / ROCK1 / 細胞内情報伝達 |
Research Abstract |
1.血管内皮特異的ROCK1欠損マウスの作製 flox ROCK1マウスのコンストラクトに問題があることがわかり、改めてflox ROCK1マウスを作製し直した。 2.血管リモデリングにおけるROCK1の機能解析 昨年度、総頸動脈結紮モデルを用いて野生型(WT)マウスとROCK1ヘテロ欠損(ROCK1^<+/->)マウスを比較検討し、ROCK1^<+/->マウスでは、WTマウスに比べて血管壁の肥厚と内腔狭窄が優位に抑制されていること、これは結紮後の血管炎症の軽減に伴い、血管壁細胞の増殖が低下していたことによることを報告した。血管炎症の軽減の原因が血管にあるのか、白血球にあるのかを骨髄移植を用いて検討した。ROCK1^<+/->マウスより得た骨髄をWTマウスに移植したところ、ROCK1^<+/->マウス同様に病変の軽減が認められたことから、少なくとも、骨髄細胞由来の白血球中のROCK1が関与していると考えられた。 3.細胞高次機能におけるROCK1の機能解析 ROCK1^<+/->マウスより血管内皮細胞を初代培養した。ROCK1^<+/->マウスより得た血管内皮細胞はWTマウスより得た血管内皮細胞に比べ、トロンビン刺激下でのROCKの活性化が低下しており、接着分子ICAM-1やVCAM-1の遺伝子発現が低下していた。同様に、ROCK1^<+/->マウスより血管平滑筋細胞を初代培養した。ROCK1^<+/->マウスより得た血管平滑筋細胞はWTマウスより得た血管平滑筋細胞に比べ、血小板増殖因子刺激下でのROCKの活性化が低下しており、遊走能の低下を認めたが、増殖能は低下していなかった。
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