2006 Fiscal Year Annual Research Report
マルチモダリティー治療における新しい癌治療標的分子の探索と検証
Project/Area Number |
18590838
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
瀧口 裕一 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (30272321)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒須 克志 千葉大学, 大学院医学研究院, 助手 (20291106)
笠原 靖紀 千葉大学, 大学院医学研究院, 助手 (60343092)
関 直彦 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教授 (50345013)
巽 浩一郎 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教授 (10207061)
栗山 喬之 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (20009723)
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Keywords | マイクロアレイ / 抗がん剤 / 放射線 / がん / シスプラチン |
Research Abstract |
シスプラチン、放射線照射の投与スケジュールが、併用効果に及ぼす影響をin vitroにおいて調べた。ヒト肺扁平上皮癌細胞株に、シスプラチンおよび放射線照射をシスプラチン4日間曝露後放射線照射(A)、シスプラチン1時間曝露後放射線照射(B)、シスプラチン1時間投与4日後に放射線照射(C)の3種類のプロトコールに従って投与し、その併用効果をisobologramにより検討した。3つのプロトコールにおいて、シスプラチン、放射線照射の併用効果はすべて相加的であった。プロトコールAおよびCにおいては、シスプラチン投与後、細胞は放射線感受性の高いG2/M期への集積がみられたが、両者の併用時には放射線照射による濃度依存的アポトーシスの誘導が認められなくなった。これらの変化はプロトコールBにおいては観察されなかった。細胞周期、アポトーシスを始めとした複雑な細胞動態の諸要素が相殺した結果であると考えられた。 この機序の詳細を明らかにする目的で、同細胞をシスプラチンで4日間処理し、cDNA microarrayにより遺伝子発現の変化を調べた。シスプラチンの4日間曝露により発現変化を来した遺伝子は、2倍以上の上昇が38遺伝子、1/2倍以下の低下が4遺伝子だった。多くは、apoptosis,cell cycle,DNA代謝及びDNA repairに関するものだった。変化の大きい上位5遺伝子の発現亢進はRT-PCRによっても確認された。来年度はこれら遺伝子の機能解析を行う予定である。
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Research Products
(6 results)