2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18590840
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
寺田 正樹 新潟大学, 医歯学総合病院, 助手 (50401740)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 隆志 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教授 (90361906)
高田 俊範 新潟大学, 医歯学系, 講師 (40361919)
吉澤 弘久 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教授 (50282984)
鈴木 榮一 新潟大学, 医歯学総合病院, 教授 (30187710)
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Keywords | 間質性肺炎 / 凝固線溶系 / 気管支肺胞洗浄 / 外科的肺生検 / トロンビン / Tissue Factor / PAI-1 / protease activated receptor-1 |
Research Abstract |
本研究では、間質性肺炎の急性増悪に関連し、慢性の肺線維化病変の代表としてのFibrosing NSIPを中心に、間質性肺炎における、(1)気管支肺胞洗浄液中の凝固線溶系に関わる因子(トロンビン、F1+2、Tissue Factor、PAI-1など)を測定し、凝固能の亢進および線溶に関わる因子の減少に伴う凝固線溶系のアンバランスを検討するもので、対照としては、線維化に陥っていないサルコイドーシス症例およびOrganizing Pneumoniaなどを用いる。さらに(2)肺生検組織を用いて、特に、線維芽細胞巣に注目し、凝固因子による刺激の受け手である線維芽細胞のprotease activated receptor-1(トロンビンレセプター)と線溶系のkey factorとなるPAI-1の発現を比較検討するものである。対照については(1)と同様である。現在、分析に必要充分な検体を得るため、鋭意、検査および生検症例の蓄積に努めているところであり、平成18年度で、気管支肺胞洗浄については、間質性肺炎18例、サルコイドーシス10例、Organizing Pneumonia2例を行ったところである。また、外科的肺生検組織については、間質性肺炎9例、サルコイドーシス1例を得ることができた。一部、気管支肺胞洗浄と経気管支肺生検を同時に行い得た症例も検討に加えることを検討している。上記の検討の背景として必要な、肺胞洗浄液所見と外科的肺生検所見との間の所見の差異に関する検討、生検組織を用いた元素分析による間質性肺炎の形成機序の検討等は、順次発表してきた。今後、具体的な分析に移り、臨床所見との対比を含めた検討を始める予定である。
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