2006 Fiscal Year Annual Research Report
肺水腫回復過程におけるENaC遺伝子発現制御の分子機構と生理的意義
Project/Area Number |
18590861
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
岩崎 吉伸 京都府立医科大学, 医学研究科, 准教授 (00203373)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸中 良典 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (00127036)
新里 直美 京都府立医科大学, 医学研究科, 准教授 (00237645)
永田 一洋 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教 (60298429)
大杉 修二 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教 (10381948)
桑原 宏臣 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教
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Keywords | ENaC / 高濃度酸素 / 肺障害 |
Research Abstract |
高濃度酸素暴露肺障害マウスモデルを作成し、ENaC遺伝子の発現・機能に及ぼす影響を検討した。高濃度酸素に72時間暴露し、肺障害マウスモデルを作成する。暴露する酸素濃度60%、80%、100%の3群作成した。 1)ENaC遺伝子および蛋白発現の酸素暴露による影響 摘出肺を用いて、ENaC遺伝子発現・蛋白質発現をReal Time RT-PCR法、免疫組織染色により検討すると、濃度依存性に抑制された。 2)組織学的検討 100%酸素暴露により肺胞隔壁の肥厚、炎症細胞浸潤が確認されたが、60%酸素暴露では、ほぼ、正常であった。 3)肺血管透過性 100%酸素暴露により摘出肺の湿乾重量比は有意に増加した。暴露した酸素濃度に依存して、湿乾重量比の増加がみられた。 4)パッチクランプ法による機能解析 マウス肺からII型肺胞上皮細胞を分離培養し、培養環境の酸素濃度を室内気、60%、80%の3群で以下の実験を行ない、酸素暴露による影を検討した。単一イオンチャネル電流および全細胞電流を測定し、ENaCのチャネルゲーティイングキネティークス(opening rateおよびclosing rate)およびENaCの膜上での密度を検討したところ、酸素暴露によりENaCの質的量的減少がみられた。 5)酸素暴露による酸化ストレス 抗8-OHdG抗体により摘出肺を免疫組織染色したところ、肺胞上皮の細胞核に抗8-OHdgが認められ、高濃度酸素による酸化ストレスがみられた。
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