2008 Fiscal Year Annual Research Report
中枢神経系におけるアンギオテンシンIIの制御機構とその影響の検討
Project/Area Number |
18590945
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
細見 直永 Kagawa University, 医学部, 助教 (70363190)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
納谷 貴之 香川大学, 医学部附属病院, 医員 (80398031)
河野 雅和 香川大学, 医学部, 教授 (20153489)
西山 成 香川大学, 医学部, 教授 (10325334)
木村 正司 香川大学, 医学部, 准教授 (30253264)
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Keywords | 脳 / アンジオテンシンII / アンジオテンシン受容体拮抗薬 |
Research Abstract |
生体における脳組織アンジオテンシIIの制御機構の解明と、この制御におけるアンジオテンシン受容体拮抗薬の影響を検討することを目的として本研究を行った。 正常SDラットにARB(candesartan)あるいはAT2受容体拮抗薬(PD123319)投与を行い、これによる脳組織アンジオテンシンII濃度の変化と、脳組織レニンーアンジオテンシン系因子発現の検討を行った。さらに、アンジオテンシンII投与を行い、このアンジオテンシンII負荷による脳組織アンジオテンシンII濃度の変化を検討した。この結果よりARB(candesartan)あるいはAT2受容体拮抗薬(PD123319)の全身性投与が脳組織アンジオテンシンII濃度を低下させることが示唆された。また、血中アンジオテンシンIIの脳組織中への移行はかなり限られており、血中アンジオテンシンIIが脳組織アンジオテンシンIIへ移行し、脳組織アンジオテンシンII濃度の維持に関与している可能性は低いことが示唆された。またARB(candesartan)の全身投与による脳組織アンジオテンシンII濃度の低下に脳組織AGT、ACE mRNAの抑制が関与している可能性が示唆された。また、AT2受容体拮抗薬(PD123319)投与によっても脳組織アンジオテンシンII濃度の低下を軽度認めたが、これは、脳組織AGT mRNAの抑制が関与していることが示唆された。本研究の結果より、脳組織アンジオテンシンIIの制御機構には血中アンジオテンシンII濃度は関与していないことが分かった。また、脳組織アンジオテンシンIIはその受容体拮抗薬であるARBあるいはAT2受容体拮抗薬により抑制されることが判明した。
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Research Products
(16 results)