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2007 Fiscal Year Annual Research Report

インスリン作用の分子生物学的検討

Research Project

Project/Area Number 18590980
Research InstitutionUniversity of Toyama

Principal Investigator

石木 学  University of Toyama, 大学院・医学薬学研究部, 助教 (10422627)

Keywords糖尿病 / インスリン抵抗性 / シグナル伝達 / 糖輸送体
Research Abstract

インスリン作用機序を細胞レベルから検討し、その結果を臨床応用ヘインテグレーションすることは、2型糖尿病の病態解明、治療法の開発の一手段として非常に重要である。今回我々はインスリン標的組織として重要な骨格筋の細胞モデルであるL6細胞を用いて、インスリンによる糖の取り込み作用発現に重要である糖輸送体、Glut4の細胞膜への移動の機序をトランスフェリン受容体(TfR)のそれと比較検討した。その結果、1) Glut4の移動はインスリンによるclassl PI3kinase 活性に大きく依存するが、その機序にactin filamentが関与していた。2)TfRはclassl PI3kianse以外のkinaseにより移動するが、その産物のひとつであるPI3Pにより移動する際、actin filament ではなくmicrotubuleが関与していた。3)PI3PによるGlut4の移動にもmicrotubuleが関与していることが示された。これらより、インスリンによるGlut4の細胞膜への移動には、kinaseにより産生される異なるphospholipidとactin filament またはmicrotubuleとの密接な相互関係が存在することが明らかとなった。すなわち、Glut4の移動に関与する各々の組み合わせは、1) PI(3,4,5)P_3-actin filament、2)PI3P-microtubuleの少なくとも2経路があり、2)はTfRの移動機序と共通であり特異的ではない可能性が示唆された。このことより、インスリン抵抗性状態で、ある病態において1)、2)のいずれかが優位に障害されている場合、選択的にいずれかの作用を増強させることにより、病態にそくしたオーダーメード医療を実践できる可能性が考えられた。今後それらの異なる経路を規定する他の要因につき詳細に検討していく予定である。

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Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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