2007 Fiscal Year Annual Research Report
樹状細胞を用いたヒト1型糖尿病の発症予矢と予防的免疫細胞療法
Project/Area Number |
18590990
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
安田 尚史 Kobe University, 医学部附属病院, 臨床研究員 (50403233)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横野 浩一 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50144580)
永田 正男 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (70294220)
原 賢太 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 特定助教 (70397826)
森山 啓明 神戸大学, 大学院・医学系研究科, COE研究員 (70372646)
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Keywords | 1型糖尿病 / 自己免疫 / 骨髄細胞 / CD11c / 制御性樹状細胞 / サイトカイン / 調節性T細胞 / 免疫寛容 |
Research Abstract |
樹状細胞(DC)を用いた1型糖尿病(T1D)の免疫細胞療法は、樹状細胞を介する免疫制御による自己免疫性糖尿病の発症予防を目的としている。T1Dのモデル動物であるNODマウスでは4-5週齢頃より膵島炎を生じるため、それ以前の2-4週齢での樹状細胞の腹腔内への移入により免疫寛容の誘導を試みた。NODマウス由来骨髄細胞を6日間培養後、CD11c陽性細胞を選択的に分離し骨髄由来樹状細胞としたが、GM-CSFとIL-10にて培養した樹状細胞(G/10-DC)がNODマウス糖尿病の発症を顕著に抑制すること、さらに、GM-CSFとTGF-β1にて培養した樹状細胞(G/T-DC)では発症を完全に抑制することを見出し、いずれも制御性樹状細胞としての機能を有していた。組織学的検討では、G/10-DC投与群では大半でperiinsulitisしか認めないものの一部にsevere insulitisが認められたが、G/T-DC投与群ではinsulitisはmildなものしか認めずリンパ球の膵島への浸潤を著明に抑制した。以上よりG/10-DCとG/T-DCは異なった膵島炎の抑制を認めることを見出した。In vitroでは、G/10-DC、G/T-DCとも、細胞表面マーカーのCD80、CD86の発現が弱く、かつ貪食能が強いこと、G/T-DCでは、G/10-DCと比較してautologous MLRやアロMLRが弱いことを見出した。サイトカイン産生能は、G/10-DC、G/T-DCとも、IL-10の産生能が高いことを見出した。In vivoでの発症抑制の機序としては、G/10-DC投与及びG/T-DC投与マウスの脾細胞においていずれもCD4+CD25+調節性T細胞の増加は認められなかったものの、催糖尿病性脾細胞との共移入実験にて糖尿病の移入が有意に遅延することより、何らかの調節性T細胞が誘導されて免疫寛容を惹起していることが示唆された。 本研究の成果については、現在論文投稿の準備中である。
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Research Products
(17 results)