2007 Fiscal Year Annual Research Report
骨形成促進剤の開発ド向けた骨形成機構の解明に関する研究
Project/Area Number |
18591025
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
杉本 利嗣 Shimane University, 医学部, 教授 (00226458)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 徹 島根大学, 医学部, 准教授 (00239899)
矢野 彰三 島根大学, 医学部, 講師 (80403450)
山内 美香 島根大学, 医学部, 助教 (40379681)
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Keywords | 副甲状腺ホルモン / ビスフォスフォネート / スタチン / 骨芽細胞 / 骨形成 / Smad / Wnt / ストロンチウム |
Research Abstract |
平成18年度の研究でPTH-Smad3 axisによるWnt-β-catenin系の誘導がPTHの骨芽細胞(0b)抗アポトーシス作用に直接関与することを見出した。そこでTGF-β1型受容体キナーゼによりリン酸化される部位に変異を導入したsmad3の強制発現やALK-5阻害薬を用いてさらに検討した結果、PTHはmRNA発現及び分解抑制の両者を介してβ-cateninを促進し、長時間での作用はTGF-β依存性であり、短時間での作用にはTGF-βに依存しないSmad3が関与すること、そして後者がPTHの骨形成促進機序に重要であることを明らかにした。また異なる分化段階での0bに対するsmad3の作用を検討した結果、未分化間葉系細包の0bへの分化を抑制し、一方その後の0b分化には促進的に作用することを見出した。また抑制性smadであるsmad7過剰発現0b株の検討より、smad7は増殖、分化、石灰化のいずれも抑制すること、そしてsmad7もPTHの作用点であることを示した。一方、スタチンとビスフォスフォネート(BP)が0bにおいて内因性TGF-βを誘導することによりsmad3発現を促進し、そしてスタチンの0bアポトーシス阻害作用にsmad3が重要な役割を担っていることを示す結果を得た。グルココルチコイド(GC)の骨形成抑制機序にBMP-runx2系とWnt-β-catenin系の抑制が関与すること、そしてPTHとBPはこれらの経路に作用することにより、GCの骨形成抑制に拮抗することを示す結果を得た。ストロンチウム(Sr)が0b分化、石灰化を促進すること、CaSRをtransient transfectしたHEK細胞において、Srは時間及び濃度依存的にERKのリン酸化を増強する結果を得た。さらにSrの0b分化、石灰化の促進にCaSR活性化が関わることを示す結果を得つつある。
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Research Products
(5 results)