2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18591028
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
岡部 泰二郎 九州大学, 大学病院, 助手 (40264030)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳瀬 敏彦 九州大学, 大学院医学研究院, 助教授 (30239818)
野村 政壽 九州大学, 大学病院, 助手 (30315080)
大江 賢治 九州大学, 大学病院, 助手 (30419527)
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Keywords | 移植・再生医療 / 遺伝子 / 再生医学 / シグナル伝達 / 発生・分化 / 副腎 / 間葉系幹細胞 |
Research Abstract |
われわれは、骨髄問葉系幹細胞に近い性格をもっと考えられる骨髄細胞にAd4BP/SF-1の遺伝子導入を行い、ACTH反応性のステロイド産生細胞の誘導に成功した(Gondo et al. Genes Cells.9:1239-1247,2004)。その過程において、マウス骨髄細胞をDexter cultureにて付着細胞のみを長期間培養することにより、未分化な間葉系幹細胞様の細胞を濃縮できることを見いだした。そこでこれらの細胞に数十種類の各種培養細胞株の培養上清を添加し、培養上清に含まれると考えられる可溶性因子によるステロイド産生細胞への誘導の有無を検討したが、誘導能を持つ培養上清は認められなかった。 次に、上記マウス骨髄細胞へのAd4BP/SF-1遺伝子導入前後での遺伝子発現の変化をDNAチップで解析した結果、Ad4BP/SF-1発現により遺伝子発現が著明に増加するものが相当数同定されたため、そのうちの数種類についてshRNAによるRNAiの効果を検討した。その結果少なくとも、shRNAの安定形質転換株取得の過程で骨髄細胞の分化能に大きな影響は認めなかったため、この方法の有用性が確認された。 また、commercial baseで販売されているヒトの骨髄間葉系幹細胞を用いて同様の実験を行い、マウスと同様にAd4BP/SF-1遺伝子導入によりステロイド産生細胞への誘導が確認された。さらに、ヒトにおいてもDNAチップでの解析を行い、Ad4BP/SF-1発現により遺伝子発現が著明に増加するものが相当数同定され、そのうちのいくつかはマウスで得られたもののヒトホモログと考えられた。これらはAd4BP/SF-1のステロイド産生細胞誘導作用を媒介する因子である可能性が考えられる。
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Research Products
(2 results)