2007 Fiscal Year Annual Research Report
副甲状腺ホルモン分子のアミノ基末端側における断片化機構の研究
Project/Area Number |
18591033
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
今西 康雄 Osaka City University, 大学院・医学研究科, 講師 (50326253)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲葉 雅章 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (00176405)
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Keywords | 副甲状腺ホルモン / 細胞外カルシウム / ペプチド断片化 / 副甲状腺初代培養細胞 / シナカルセト |
Research Abstract |
副甲状腺ホルモン(PTH)は、細胞外カルシウム濃度により厳密にその分泌が調節されており、血清カルシウム濃度の調節維持に重要な役割を演じている。細胞外カルシウムによるPTHの分泌調節機構は、PTH遺伝子の発現、PTHmRNAの安定性、副甲状腺細胞内でのPTH分子の断片化、副甲状腺細胞増殖といった多くの段階で調節されている。 我々は、今回の研究期間中に、PTHのアミノ酸配列7番付近におけるN端断片化機構の存在と、その機構が細胞外カルシウム濃度の変化を介していることを明らかにした。 これまで我々は、副甲状腺からPTHが分泌されるに至る様々な段階で、CaRを刺激することによりPTH分泌を抑制できることを、原発性副甲状腺機能亢進症モデルマウス(PCマウス)や初代培養副甲状腺細胞を用いて示してきた。PCマウスを用いた検討、初代培養副甲状腺細胞を用いた検討で、CaRのアゴニストであるシナカルセトを投与することで、PTH分泌が抑制されることを示した。さらに、CaRの刺激により、副甲状腺細胞内でPTH分子のN端断片化が促進されることを、PCマウスを用いた検討、初代培養副甲状腺細胞を用いた検討であきらかにした。さらに、CaRの持続的な刺激により、副甲状腺細胞の増殖が抑制されることを、PCマウスを用いた検討でも確認している。現在,以上の結果について、再実験による確認中である。
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Research Products
(5 results)