2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18591087
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
東原 正明 Kitasato University, 医学部, 教授 (80165084)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀江 良一 北里大学, 医学部, 准教授 (80229228)
檀原 幹生 北里大学, 医学部, 講師 (80255348)
宮崎 浩二 北里大学, 医学部, 講師 (90261966)
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Keywords | ミオシン / ミオシン・スーパーファミリー / myosin VI / 血液細胞 / Golgi complex / 単球 / ミオシン軽鎖 / isoform |
Research Abstract |
【研究実績の概要】本研究の目的4項目のうち2つを主に研究できた。 1)『正常血液細胞の各系統への分化成熟段階における「ミオシン・スーパーファミリー」の発現分布の変化の解析:スーパーファミリー18クラスの中で唯一アクチンフィラメントをマイナス端方向へ移動し、マウス及びヒトの難聴や癌の播種の原因でもあるmyosin VIに注目し、ヒト血液細胞におけるmyosin VIの発現と局在を解析した。【方法】白血病細胞株の培養、分化誘導、サイトカラシン、コルヒチン、BFA処理、RT-PCR、共焦点レーザー顕微鏡および電子顕微鏡を用いた。【結果と考察】TPA処理を施したHL60、CMK及びMeg-01において、myosin VIはTGN領域においてRab8と関わりがある事が考えられた。また、CMK及びMeg-01(TPA 3 days)においてBFA処理によりER-ゴルジ体間輸送を阻害したことで、myosin VI及びRab8が核の周辺のみに局在したが共存はしていなかった。myosin VIとRab8が直接あるいは他の蛋白を介して結合し、これらの複合体がTGN領域に結合しているが、BFA処理により解離して局在が変化したことが考えられた。また、分泌型および非分泌型骨髄腫細胞株における検討では、非分泌型においてのみmyosin VIが核の周辺に存在し、Rab8は細胞全体に瀰漫性に存在し、両者の共存はみられなかったことより、非分泌型ではmyosin VIとRab8の共存は阻害されていることが考えられた。以上の結果から単球・マクロファージ、巨核球及び形質細胞においてmyosin VIは少なくともRab8とcomplexをつくりゴルジ体から細胞膜やリソソームなどの細胞内小器官への輸送に関与している事が示唆された。 2)ヒト血液細胞から3つの20-kDa light chain isoformを同定した。それぞれ異なる遺伝子によりcodeされていた。MLC-2Cは、HL-60には発現していないが、TPAでmonocyte/macrophageに分化させると発現することが判明した。今後、この3つの機能の違いを明らかにすることである。本年度の成果の一部は、第49回日本平滑筋学会、国際血栓止血学会(2007.7)で発表した。J.Smooth Muscle Res(in press,2008)以外に、投稿中が2編ある。
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Research Products
(2 results)