2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18591099
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
石塚 全 群馬大学, 大学院医学系研究科, 助手 (50302477)
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Keywords | プロトン / 受容体 / 気道炎症 / OGR1 / 気管支平滑筋細胞 / 気道上皮細胞 / ケモカイン |
Research Abstract |
現在までにプロトン感知性受容体としてOvarian cancer G-protein-coupled receptor 1(OGR1)、GPR4、T cell death-associated gene 8 (TDAG8)、G2Aの4種類の受容体が同定されている。そこで、ヒト気道構成細胞(ヒト正常気道上皮細胞(NHBE)、ヒト気道上皮細胞株(BEAS-2B)、およびヒト正常気管支平滑筋細胞(BSMC)におけるこれら4種類の受容体の発現をTaqManプローブを用いたReal time PCR法で解析し、標準とするGAPDH mRNAの何倍発現しているのか定量した。その結果、NHBEやBEAS-2BではOGR1>>>GPR4>TDAG>G2Aの順にmRNAの発現が確認された。BSMCにおいてもOGR1 mRNAが主に発現しており、他のプロトン感知性受容体の発現はほとんどみられなかった。したがって、気道構成細胞においてはOGR1以外の受容体のmRNAの発現は非常に僅かであり、気道構成細胞では主にOCR1がプロトン感知性受容体として機能しているであろうことが予想された。細胞外pHを6.144〜8.187の範囲で9種類のpHに調節し、BSMCをTNF-αで刺激した際の上清中のRANTESを測定したところ、酸性条件下でのRANTES産生の増加が確認された。このRANTES産生の増強がOGR1を介して惹起されているのかどうか、現在検討中である。また、BEAS-2Bにおいて、TNF-α、IL-1β、IFN-γ単独あるいは組み合わせによる刺激をした際に産生遊離されるRANTES、GM-CSF、IL-8を側定したが、細胞外pHによる影響は僅かであった。
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