2006 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトSLE関連遺伝子異常マウスの病態形成における脂質メディエーターの役割の解明
Project/Area Number |
18591102
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 毅 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (50272555)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本田 善一郎 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (70238814)
石井 聡 東京大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (10300815)
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Keywords | SLE / Fc受容体 / 多型 / 脂質ラフト / PAF受容体 |
Research Abstract |
我々はヒトSLEの疾患感受性に関連する免疫グロブリンFc受容体、FcgRIIBの細胞膜貫通部位1アミノ酸置換、Ile-Thr多型が、受容体の脂質ラフトへの集積の低下と抑制シグナルの減弱をもたらすことを解明してきた。今回、SLE症候を呈するFcgRIIB遺伝子欠損マウスをPAF受容体改変マウスと交配して、SLE自然発症、特にループス腎炎発症における脂質メディエーターの働きを解析することた取り組んでいる。SLEのTh2バイアスをアッセイするために末梢T細胞の分離、RT-PCR(multiplex PCRによるスクリーニングと定量的RT-PCRによる比較)及びELISAによるサイトカイン定量、自己抗体定量法を導入しアッセイの安定化を行った。平行して、上記のFcgRIIB細胞膜貫通部位1アミノ酸置換によるヒト病態に近似したモデル動物の樹立を目的に、変異体FcgRIIBノックインマウスの作成を試みている。その準備段階として細胞レベルでの変異受容体機能を詳細に解析し同受容体が脂質ラフトから部分的に排除されることを見出した。さらに部位特異的変異導入と機能解析を行いFc受容体群に種を越えて保存される2種類のモチーフを抽出している。本研究チームではすでに同種法を用いた他の情報伝達分子ノックインマウスの作成に成功しており、上記細胞レベルでの予備的検討を基にIle-Thr変異及びモチーフを完全に欠損した受容体のノックインを次年度に行う予定である。
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