2006 Fiscal Year Annual Research Report
BAFF、APRILおよびその受容体の機能解析と自己免疫疾患発症への関与の検討
Project/Area Number |
18591113
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
塚本 浩 九州大学, 大学病院, 助手 (70304772)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀内 孝彦 九州大学, 大学病院, 講師 (90219212)
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Keywords | BAFF / APRIL / 自己免疫疾患 / BR3 / 遺伝子多型 / Furin転換酵素 / 共刺激 |
Research Abstract |
TNFファミリーに所属する分子であるBAFFおよびAPRILはII型膜蛋白で、この2分子は高い相同性を有している。これら2分子はBCMA,TACIという2つのレセプターを共有、またBAFFは特異的レセプターBR3を有し、これらを介してB細胞の分化や増殖に関与していると考えられている。我々はBAFF、APRILおよびそのレセプターの機能解析と自己免疫疾患発症への関与を検討することを研究目的とした。 BAFFに関しては特異的レセプターBR3の遺伝子解析を行い、BAFF結合領域であるCystein-rich domain内に新しい遺伝子多型Pro21Arg(P21R)を同定した。膜型BAFFを介した内向きシグナルの解析を行うため、遺伝子工学的にFurin転換酵素認識部位を変異させることにより、Furin転換酵素で切断されない膜型BAFFを作成した。作成した膜型BAFFはBCMA,TACI,BR3に結合することを確認した。一方、活性化したT細胞にBR3が発現することが明らかになったため、T細胞に対するBAFFの作用の検討を行った。抗CD3抗体とBAFFで共刺激を行うと抗CD3抗体による単独刺激に比べCD62Lの発現がより低下することを見いだした。 BR3における新たな遺伝子多型の同定や膜型BAFFの作成により自己免疫疾患におけるBAFFの役割の解析が可能になった。BAFFおよびAPRILが今後自己免疫疾患の特異的治療を行う際のターゲットになる可能性が示された。
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