2007 Fiscal Year Annual Research Report
CaMKII活性化制御は関節リウマチの新たな治療ターゲットとなりうるか?
Project/Area Number |
18591116
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
川上 純 Nagasaki University, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (90325639)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
折口 智樹 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 准教授 (90295105)
井田 弘明 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (60363496)
玉井 慎美 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 客員研究員 (60380862)
藤川 敬太 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 医員 (90404285)
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Keywords | 関節リウマチ(RA) / 滑膜線維芽細胞(FLS) / CaMKII / 蛋白シトルリン化 / アポトーシス / HL-60 / 細胞分化 / Akt |
Research Abstract |
関節リウマチ(RA)滑膜線維芽細胞(FLS)に発現するCaMKIIのアイソフォームをReal-timeRT-PCRおよび半定量的RT-PCRで確認した。それによるとalpha、betaアイソフォームの発現は認められず、gamma、deltaの有意な発現が検出され、特にdeltaアイソフォームの発現が強かった。RAFLSでのCaMKII活性化と蛋白シトルリン化の検討は現状のウエスタンブロットでのシトルリン化蛋白検出法では検出できず、今後はシトルリン化アルギニンペプチドを認識するELISA法での検出を試みる予定である。アポトーシスと蛋白シトルリン化は関連ありと報告され、かつ、私たちの研究結果ではRAFLSのTRAIL依存性アポトーシスならびに抗Fas抗体依存性アポトーシスはCaMKII活性化阻害により増強されることを併せて考えると、RAFLSをターゲットに、シトルリン化アルギニンペプチドを認識するELISA法を用いる手法は有用と思われる。一方、ヒト細胞株HL-60は単球/マクロファージ系細胞および顆粒球系細胞に分化しうるが、本年度の研究で、HL-60細胞株の蛋白シトルリン化は活性化ビタミンA刺激-顆粒球系細胞への分化刺激-で増強されること、また、この刺激が強すぎるとアポトーシスが誘導されることが明らかとなった。Preliminaryな検討ではあるがAktリン酸化はシトルリン化誘導と連動していた。これらの結果もアポトーシス、分化、シトルリン化が生命現象の上で有機的にリンクしていることを示唆しており、今後もRAFLSやHL-60細胞株を用いて詳細な検討を遂行したい。
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Research Products
(15 results)