2006 Fiscal Year Annual Research Report
自己免疫性上皮障害の分子機構とその制御法に関する免疫学的研究
Project/Area Number |
18591122
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
竹内 勤 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (50179610)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津坂 憲政 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (00245490)
白石 清之 埼玉医科大学, 医学部, 研究員 (10383291)
吉本 桂子 埼玉医科大学, 医学部, 研究員 (20383292)
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Keywords | 自己免疫 / 上皮障害 / カドヘリン / インテグリン / CD103 |
Research Abstract |
全身性リウマチ性疾患において、自己障害性エフェクター細胞群が最終的な組織傷害に深く関わっている事が明らかとなっている。上皮内に存在して上皮障害に関与する上皮内リンパ球は、CD8T細胞で、その表面にはaEb7が発現され、上皮細胞のE-カドヘリンとの接着し、最終的な上皮障害に関与すると考えられている。aEb7-E-カドヘリン接着の分子機構、制御法を解析し、治療応用に結びつけるための検討を行うことを目的とした。 平成18年度、以下の結果を明らかにした。 1)ヒトE-Cadherin全長cDNAの単離:ヒトE-Cadherinの配列を基に、ヒト肝、唾液腺細胞株から得たmRNAからcDNAを合成し、5'primer CTCGCTCGGGCTCCCCGGCCAGCCATG,3'primer CCCTAGTGGTCCTCGCCGCCTCCGTAを用いてPCRを施行し2.3Kbのバンドを分離、精製した。 2)ドメイン欠失変異カドヘリンの作製:Kunkel法によってE-カドヘリンのドメイン1-5を選択的に欠失させた変異遺伝子を作成した。 3)各ドメイン欠失E-カドヘリン発現細胞株の樹立:ドメイン1-5の各々を欠失させた変異遺伝子をL細胞に遺伝子導入し、安定して欠失遺伝子産物を発現する形質転換株を樹立した。ドメイン欠失分子は、PCR増幅、免疫プロット法で確認した。 4)形質転換株のin vitro接着アッセイ:各ドメイン欠失E-カドヘリン発現L細胞とαEβ7+K562細胞の接着アッセイを施行し、その接着様式を検討し、ドメイン5がヘテロ接着に重要な役割を果たしている事を明らかにした。 5)ヘテロ接着後のシグナル伝達:チロシンリン酸化を指標として主要なシグナル伝達分子の検索を行ない、2次元電気泳動法によって、チロシンリン酸化タンパク質を切り出し、同定を試みた。 6)患者細胞のin vitro接着アッセイ:患者末梢血リンパ球および、組織から分離したαEβ7T細胞を用い、上皮細胞株との接着を観察するためのin vitroアッセイ系を樹立した。
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Research Products
(3 results)