2006 Fiscal Year Annual Research Report
炎症性サイトカイン遺伝子の発現を抑制する新規転写抑制因子による炎症病態の治療戦略
Project/Area Number |
18591128
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
斉藤 和義 産業医科大学, 医学部, 助教授 (30279327)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山岡 邦宏 産業医科大学, 医学部, 助手 (20425317)
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Keywords | IL-1β / 炎症性サイトカイン / 転写因子 / 遺伝子発現調節 |
Research Abstract |
本申請では、炎症性サイトカイン発現をマスタースイッチ的に抑制する新規DNA結合蛋白を同定し、そのin vitroでの発現・活性化機構、さらに、炎症病態形成における同蛋白の活性化動態解析を一つの目的としている。LPSによって誘導されるIL-1β遺伝子発現を負に調節する領域をCAT、ルシフェラーゼアッセイにて転写開始部の上流-2833から-2782の間の52bpの領域に存在することを確認した。さらに、同部の塩基配列を用いたP32ラベルしたオリゴをプローベとしたEMSAを施行し、LPSにより同部への結合が誘導される転写因子の存在を明らかにした。さらに、この新規転写抑制因子をSouth western法でのクローニングのためにLPS刺激単球よりtRNAを調整し、cDNAライブラリーを作成した後にλgt11ファージに組み込んだ。蛋白発現させメンブレンにblottingした後、上記にて限定した結合配列を有する標識2本鎖オリゴにて結合蛋白を発現しているファージを確認する。遺伝子配列を確定し、アミノ酸配列を解析した後、他の蛋白との相同性について解析中である。この方法での遺伝子クローニングが困難である場合を想定し、LPS刺激単球より大量に細胞内蛋白を調整し、結合配列の合成ヌクレオチドを結合したセファロースによるDNAアフィニティークロマトグラフィーを作成し、蛋白精製を施行した。今後、さらにアミノ酸分析から遺伝子同定を試みる。あるいは精製した蛋白をウサギに免疫してポリクローナル抗体を得たのち、この抗体の特異性をEMSAにて確認。COS7細胞に先に作成したcDNAライブラリーの発現ベクターを導入し、抗体にてCellular ELISAによるスクリーニングを繰り返し目的のクローンを得る。
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