2006 Fiscal Year Annual Research Report
Toll様受容体を分子標的としたSLEの新規治療法の開発
Project/Area Number |
18591135
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Department of Clinical Research, National Hospital Organization Nagasaki Medical Center |
Principal Investigator |
右田 清志 独立行政法人国立病院機構(長崎医療センター臨床研究センター), 病因解析研究部長 (60264214)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石橋 大海 独立行政法人国立病院機構(長崎医療センター臨床研究センター), センター長 (80127969)
江口 勝美 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (30128160)
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Keywords | 全身性エリテマトーデス / 自然免疫 / インターフェロン / Toll様受容体 |
Research Abstract |
全身性エリテマトーデス(SLE)患者の血清中には、抗ds-DNA抗体からなる免疫複合体(IC)が増加しておりこれらICが、臓器に沈着して、種々の病変を引きおこす。最近、これらICが、核配成分を認識するToll様受容体(TLR)のリガンドとなり、免疫担当細胞を刺激し、SLEの病因の一つである1型1FN、自己抗体産生を誘導することが知られている。そこで、SLE患者末梢血単核球のTLR発現を検討した。TLR2、TLR4は通常の細胞表面の染色で、TLR9は細胞膜を可溶化し、細胞質染色を行い検討した。対象はSLE患者15名、年令、性をマッチさせた健常人14名である。 インフォームドコンセントが得られた全身性エリテマトーデス(SLE)患者の末梢血単核球および健常人の単核球を用いてToll様受容体(TLR)の発現を解析した。その結果、CD14陽性単球におけるTLR2およびTLR4の発現は、SLE症例において健常人に比べ低下していた。一方、CD14陽性単球におけるTLR9の細胞質の発現に関しては、SLE症例、健常人の間に有意の差はみられなかった。CD19陽性B細胞におけるTLR9の発現は、SLE患者において、健常人と比べ有意に亢進していた。以上の結果より、SLE患者末梢血単核球におけるTLR9発現には、異常がみられることが判った。 今後SLE活動性とTLR発現との関連、形質細胞様樹状細胞(Plasmacytoid DC)におけるTLR発現についても検討する予定である。
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Research Products
(2 results)